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「ようこそ勇者君。

私はここルナタニア国の王、ユリウスという。

まあ覚えなくてもいい気にするな。もう渾名のように、王って言われるからそれでいい。」



と王様ことユリウスは言い、最後はっはっはと笑いながら言われた。

王なりのジョークなのだろうか?



「まあ君を召喚したのは娘に聞いただろうから省略しよう、まあされてなければあとから娘に聞いてくれ。

ってここまで来てもらったけど私も話すことは特にないんだ。

一応娘には全部予定を言ってあるしその場に応じて変えることにしよう。

迷惑かけてこなければ、好きなように過ごしてくれて構わない。」



そうユリウスが言うとサリアは黙って頭を下げ扉に向かって歩いていった、それに小走りで続くようにマサルも頭を下げ扉に向かってサリアを追いかけていった。



扉の向こうの廊下に出て少し歩いたところでマサルはサリアに問いかけた。



「ねえサリア。

さっきの王様?めっちゃ若くない!?

あれお父さんって...。」



そう言い苦笑いをしているとサリアは振り返って言った。



「まあね若く見えるけど見えるだけだから。

一応お父さんだけど私はお父さん嫌い。

王様のくせに私のわがまま聞いてくれないし、物も好き勝手に買わせてくれない。

外に遊びに行くギルド行くとか依頼やってくるって言うのはすぐに許可出してくれるのに。


許嫁はいないけど格好良い人が良いって言うと苦笑いされるし!


王としても父親としても失格だわ!

あんな奴きらいよ。」



そう言いサリアはフンっと顔をそらした。







ちなみにそんな王女サリアの王様もといお父さんの悪口を廊下のど真ん中を歩きながらいっていたので、さっきと同様、使用人、お客人や貴族にヒソヒソと言われていた。

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