第6話

試合当日、


「大丈夫」


「うん」


奈乃が一言言ってくれるだけで安心してプレーできる。




「バスケの試合の雰囲気ってこんなんなんだな」


(海が興奮気味に言ってくる)


「やっぱ野球とは全然違うな」


「お!優陽スタメンじゃん!」


(田岡、だからあんなこと聞いてきたんだ…)


「いつもおっとりしてる感じなのに、やっぱスポーツってなると人って変わるな〜」


「そうだな」



見事その日は試合に勝てた。

三上くんと奈乃のおかげで楽しんで試合ができた。



「優陽かっこよかったなー、な?太陽」


「俺も頑張らなくちゃって思えた」


「あともう1つ思ったことは?」


「あと1つ?」


「言わなくても分かるだろー」


「分かんねーよ」


「付き合おう、付き合いたいって思わなかった?」


「思わないよ、お前知ってるだろ?俺が…」


「優陽なら受け止めてくれると思うけどなー」


「悪いよ、もうこの話はやめよう」


「俺は応援するよ」



ブルブル…

(あ!田岡からだ)


【三上くんのおかげで勝てたよ!ありがとう】


【俺は何もしてないよ、田岡の努力の証だよ】


【ありがとう】

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