見学

「それじゃあさっそくだけど、千染の戦い方を見てみたいからぼくは行くね」

「慧架様、私が案内いたします!」


 ルンルン気分で御神楽さんを案内しようとする千染さん。

 「案内するのは私なんだけど…」というホロウさんのボヤキが聞こえたが、千染さんにはそのボヤキが御位に届いていないようだった。

 でも御神楽さんは気づいていたようで、ホロウさんに小さな声で「ごめんね…」と言った。

 そんな御神楽さんに対してホロウさんはけろっとした声でこういう。


「いえ、大丈夫よ」

「えっ?逆に怖い」


 ホロウさんは御神楽さんに対し清々しいほどのいい笑顔を見せた。


「うん…?あれ?なんかまためっちゃ嫌な予感が…」

「さあ、早く行きなさいな。ああそうだ、気になることがあったら私の名前を呼んで」


 また何かを感じ取った御神楽さんに、『お宝写真作戦』について勘づかれないようにホロウさんは早く千染さんへのアドバイスをするように促した。


「う、うん。わかったよ」


 御神楽さんはちょっと納得がいかないように見えたが、あまり考えるのはよくないなと思ったのだろうか…素直に千染さんの修行部屋に向かうことにした。


「さて、千染さんが特訓を始めたことですし…わたくしたちも始めましょうか」

「そうだね」

「だな」

「みんな特訓頑張ってね!僕も微力ながらサポートするから!ホロウは例のこと、お願いね!それじゃまた!」


 とマメシバくんは元気よくそう言って、私達と別れた。

 一部…だけどホロウさんの開発に携わる人物に会うことができた。

 マメシバくんはキャラデザ担当らしいけど…本格的に開発に携わったマメシバくんの師匠って一体どんな人なんだろう…?

 なんかとりあえず、変わっている人だっていうのはわかったんだけど…。


「それじゃあ各々の特訓部屋に案内するわね」


 ホロウさんがそういうので私達は今日の特訓を開始するのであった。

 

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