目的地到着
そして早速、私たちは目的地である『苗場小学校』に到着した。
夜だし、廃校になっているというのも相まって不気味だ…。
これからこういうところばっかり行くのかなぁ…。
「夜の学校って初めてくるな~」
と御神楽さんは呑気に言う。
「わたくしは服が汚れてしまうのが心配ですわ」
えっ!?そういう意味で嫌なの?
でもまあ桜宮さんの服、とても高価なものに見える。
「あの…みんな怖くないんですか?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「ぼくはむしろ楽しみ。幽霊とかオバケより生きてる人間の方が怖いときあるじゃない?」
御神楽さんはそう言った。
まあ、確かに…。
「怖いと言われれば怖いかもしれませんが…わたくし、こういった規則を破るという行為に少しあこがれを持っていますわ」
と桜宮さん。
そして一方穂村さんはというと…。
私たちより先にさっさと行こうとした。
「ちょっと待ってよ炎真」
御神楽さんは穂村さんの手を取って止める。
が、穂村さんはその手を払いのけた。
「馴れ馴れしいんだよ。気やすく触んな」
そう言って穂村さんは先に校門に入り、行ってしまった。
「…やっぱりこの前、言い過ぎたかな」
御神楽さんは少し、悲しそうにそう言った。
「…じゃあぼくたちも行くとしようか。炎真は校門から入ったから裏門から言ってみよう」
「そうですわね」
「あっ、あそこに裏門の道案内の看板が」
「ナイス叶波」
と御神楽さんは私をほめてくれた。
私は「えへへ…ありがとうございます」とちょっとにやけが止まらなかった。
そして裏門から苗場小学校へ侵入。
「そういえばホロウさんがサーバーに潜り込むようにって言ってたんですけど…やっぱりパソコンがあるところですかね?行くとすれば…」
私は2人にそう言う。
「そうなるね」
「パソコンがあるとすれば…コンピューター室、あるいは職員室が考えられますわ。しかし、今この学校は廃校となっています。パソコンはもう撤収されているのでは?」
「あー…。それは考えられる…。でも古いサーバーが残ってるってホロウも言ってたから行くだけ行ってみよう」
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