友達とクエスト!

 キラキラ鉱山。

 そこには装備の素材となる鉱石がたくさん埋まっている場所だ。

 素材をゲットする方法は採取するか、モンスターを倒してゲットする。

 これはどこのゲームにもある展開だ。

 今回のクエストは一時間でどれだけキラキラ鉱石を探せるかというもの。

 制限時間があるクエストだ。

 もちろん、ゲットした分だけ自分たちのものにできる。

 素材が手に入って、更にレベルが上がるんだったら一石二鳥だよね。

 …って思ってたんだけど。


「ねえもう30分経ってるのにキラキラ鉱石、見つかんないよ~」


 とちーなが。


「『EASY』だからってなめてた…」


 私はため息をつきながら言う。


「幸い、まだモンスター出てきてないからそこは安心だよね」


 さきほどちーなが言った通り、30分も経ってるのになかなかお目当てのキラキラ鉱石が見つからない。

 なにか掘り当てた!…って思ったらそれはただの石という残念な結果だったし…。

 それはそれで素材になるみたいだけど。

 売っても安い値段だって図鑑に書いてあった。


「うん?なんか変な音聞こえなかった?」


 とはっちゃんは不思議そうに私たちに聞いてくる。

 私も耳を澄ましてみる。

 なんとなくだけど、何かが羽ばたいている音が聞こえた。

 それも多い数。

 …なんだかいや~な予感がしてきた。


『キシャアアアアァァァ‼‼‼‼』

「へっ!?」

「ひぇっ!?」

「ぎゃあああああ~‼‼‼‼」


 急に聞こえた何かの叫び声に私たちは悲鳴がでた。

 私たちの前に現れたのは大きい蝙蝠。

 

「なななななっ!?なにこれ!?」


 声を震わせて私は言う。


「うえぇ~、コウモリ!?でっか!」

「ととととと、とりあえず逃げようよ!?」


とちーなが思ったより呑気なことを言っていたのではっちゃんは声を震わせながら逃げようと私たちに言う。

 なので、わたしたちは逃げた。

 だけど、先に回り込まれてしまった。


「は、早い!」

「コウモリのほかにもなんかいるよ?」


 ちーなの言う通り、蝙蝠とは違うだるまのような形のモンスターも現れていた。

 

「えーっと、蝙蝠の方はコウザンコウモリ…私の雷が有利ね…。そっちのストーンマン(幼体)は叶波の水の攻撃が有利よ!」


 とはっちゃんが図鑑を開きながらそう言った。


「私の風は効果が普通…。だから二人のサポートをするわ!」


 とちーなが頼もしいことを言う。

 それに私とはっちゃんは「「お願い!」」と声を合わせて行った。

 ここから初めてのユグドラシルONLINEでのクエストバトルが始まった。


 


 

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