第26話 OPI論

「あ~あ。つまんなーい」


久々に20代前後のおっぱいを堪能したのは良いのだが、すぐに飽きてしまった。


何を贅沢な、と思われるかもしれない。


だけど、今更ながら気付いてしまったのだ。

僕はおっぱいが好きなワケではなかった。

……いや、正確に言えばおっぱいだけが好きだったわけではなかったのだ。

見られた時、揉まれた時の女の子の性的な反応込みでおっぱいが好きだったということだ。


それに比べ、このBカップ感染者はどうだ。

恥じらいも無ければ、性的な反応もない。

それどころか、むしろチャンスとばかりに僕の手に噛みつこうとするだけだ。

全くもって、つまらない。

萎え萎えだ。


一応名誉の為に言っておくが、服とか脱がして生Bカップを拝んだり、そうでなくても手を突っ込んで生Bカップを生もみしたりまではしていないからな。

そうする前に萎えたと言うよりは、まだ感染者という状態がよく理解できてないから怖いというのが大きい。

後から正気に戻って、実はあの時の記憶がありますとかになったら面倒だからな。

まあ、あんだけ揉みまくれば一緒かとは思うが、揉むことは事前通告したしね。

まだ言い訳が立つだろう。



何はともあれ、Bカップ娘の件はひと段落と言ったところだ。

そして今、色々あって食べ損ねていたコンビニ飯をほうばりつつ、再びインターネットに向き合っている。


先程SNSのメッセージ機能で山田さんに時間が空いたら連絡欲しい旨を送った。

あの娘をどうするかアドバイスが欲しいからだ。

山田さんも正解を持っているかは分からないが、少なくとも向こうは複数人の仲間がいるはずなので、同じような状況ならば基本方針くらいは相談しあっているかもしれない。

自分では本当にどう対処したらいいかわからないなら、長いものに巻かれておこうということである。


茶々丸がそろそろとソファー下から這い出てきた。

この状況に慣れてきたからだろうが、まだ緊張状態から抜け出てないらしい。

彼女の動きが何やらぎこちないから分かるのだ。


僕はふとイタズラ心が沸き上がる。


「……わっ!」


茶々丸はビクッと全身を震わせ硬直する。

そして真ん丸になった目で僕を凝視した。

尻尾なんて通常の3倍だからな!


「はっはっは。ごめんごめん」


僕は茶々丸に近付いて硬くなった全身を撫でまわす。

可愛いヤツめ。

許すがよい。

可愛いからこそ、少々いぢめたくなるのは猫飼いのサガというものなのだよ。


そんな、茶々丸との日常的な戯れに和んでいたときであった。



ガシャァァァァン!!

ドン!

ガラガラ!!!


「……!! な、何だあ!?」

「に゛ゃ!?」


突然、天井から鳴り響く破壊音。

僕と茶々丸は、同時にぴょーんと飛び上がった。

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