私だって転生したい!(3)
・きぃちゃん:ラノベ作家志望のJK2。アホな子。
・桃ちゃん:いい子。
・青ちゃん:不思議ちゃん。
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前回までのあらすじ:「異世界転生ものに挑戦しようと思う!」ときぃちゃん。青ちゃんのアドバイスで、まずは「主人公が転生時に授かる能力」を考えることに……!
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き 他にもいろいろアイデア浮かびそうなんだけど……んー……んー……あっ!
桃 思いついた!?
き 髪だ!
桃 ハゲ!?
き いや、そうじゃなくて……えっ、ハゲ!?
桃 あっ、きぃちゃんなら、「ハゲ」って言うかなって……。
き 桃ちゃーん!!
桃 ごっ、ごめんね!そんなこと言わないよね!タハハ、勘違い……。
き うけるー!私、チョー言いそー!メッチャ言いそー!さすが親友、よくわかってるー!!
桃 あっ……あー、でしょ!わっ、わかってるよ。親友だから!なんでもわかるぞー!
き ナーイス!
桃 イッ、イエース!
き えっと……で、何の話だっけ?……そうそう。髪だ、髪!
桃 そうそう!
き やっと思い出した!
桃 ごっ、ごめんね。私が余計なこと言ったから随分回り道しちゃったね……。
き なーに!
青 ぬーね!
桃 のー!
き 髪を自由に伸ばせる能力ってどうかなぁと思ったんだよね。
桃 髪を自由に……あー、面白いかも!髪かぁ!
き いろいろエピソードが作れそうでしょ!
桃 うんうん!
き なにより、アニメ化した時に映えるしね!
桃 アニメ化……。
き あー……ただアレだな。今話している内に思ったけど……オリジナリティがないかなぁ。髪を伸ばして戦うキャラって、考えてみれば過去いろいろいるもんなぁ……どうしよ。
青 それなら、その能力を戦闘以外で使えばいい。
き ほぉ……。
青 そうすれば、能力は同じでもまったく別物になる。
き そりゃいいな!
桃 戦闘以外っていうと?
青 例えば……物語は、細くて使い勝手のいい糸を探す村人と出会うところから始まる。
き ふむ。
青 主人公は、「オレのでよければ」と髪を切って、与える。村人は驚嘆する。なんと見事な!シルクのようであり、ビロードのようでもある!柔らかく、丈夫で、しかも加工しやすい!
き なるほど。異世界転生もののお約束、チート主人公か。
青 主人公から髪と知恵を得た村人たちは、素晴らしい洋服やじゅうたん、カーテンなどを生産。やがて村は発展を遂げていく。……これは、1本の髪の毛から始まる産業革命の物語である!!ってね。
桃 面白そう!ねぇ、いいんじゃない、これ!
き あー。
桃 えっ?
き いや、いいんだけどさぁ。社会のテストで10点以上取ったことない私に書けるかね、それ。
青 ……。
桃 ……なっ、為せば……。
き 為したくないんだなぁ、これが。
桃 ……よーし、次いってみよー!
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いかりや長介、リスペクトー!!
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