第2話 輝きの遺跡、勇者の敗北と裏切り、クラン結成①

さて、太陽と月遺跡に行こうか。勇者一行を一目拝まないとね。

「いつものメンバーとスインで遺跡に行こうと思う。」

みんなが頷くとスインが

「あの私の妹も連れて行ってもいいですか?」

妹ってことは、第二王女様か。

「いいよ、連れてきても、一緒に行こう。」


城門でメンバーを待っていると、スインともう一人可愛らしい女の子が一緒にいた。青い髪でオッドアイの目の女の子だった。

「エリ・ナエン・ウィンティエルゼです。スイン姉さまの妹です。」

リュウキは、挨拶をした後、他のメンバーが来るまで話をしていた。

『鑑定』


名前 エリ・ナエン・ウィンティエルゼ

レベル 45

種族 水妖精 ウィンディーネ

身分 太陽神の巫女、ウィンティエルゼ王国元第2王女

出身 水妖精国 ウィンティエルゼ王国(亡国)

職業 魔導士、剣士

体力 5000

魔力 19000

攻撃力 6000

防御力 6000

スキル 水魔法、身体強化、時空魔法、神聖魔法

加護 月女神の加護、生命神の加護、水神の加護、剣神の加護、武神の加護、時空神の加護

武器 時空の杖、聖奏双剣


スインとは違い妹は、剣士な上に武人なんだな。

そう思っているとライト達が集合場所に来ると、

「リュウキ、お前俺より後に城を出たよな。なんでこんな早いんだ。」

多分ライト達は、道具屋などに行っていたのだろう。

「回復ポーションと魔力ポーションは、さっきここで錬金術で錬成した。」

真顔でそんな話をすると、ライトがリュウキの頭にげんこつを一発入れた。

「お前!また、こんな一目がつく場所で錬成魔法つかったのか!」

怒られた。

『輝きの遺跡』に行きますかね。召喚勇者の顔を見てみたいし。


一方、そのころ遺跡内の勇者一行は、4階下層のボス部屋にいた。

「こ、こいつ固いぞ。」

ラクトがボロボロになりながらつぶやくと

「こんなモンスターゲームにはいなかったよね?メイ?メル?」

ランが双子の姉妹に投げかける。

「いなかったより、リュウキとライト兄ちゃんたち二人で攻略してたから、私達はわからないよ。」

メイがそんなことを言っていると、炎のブレスが3つ飛んできた。

『アブソーブ』

炎を吸収すると、メルは、再び魔法を唱えた。

『渦巻く風と雷よ・雷鳴の如く・打ちのめせ・雷神・滅却』

やったかな。もう魔力も残ってないよ。

がぁーっとレクトドラゴンが咆哮すると、再び炎のブレスを出してきた。

「やばい、これは、みんな・・・。」

5人は目を閉じると、自分たちが攻撃を受けていないことに気付いた。

「こいつ相変わらず面倒な竜だよね。ライト。」

リュウキが、バハムート・へラムでブレスを受け止めると、レクトドラゴンに止めを刺した。

ズンっとドラゴンは倒れ、倒れている5人にスインは回復魔法を掛ける。

『エリア・ハイヒール』

5人の傷が消えると、ゆっくりと立ち上がった。

「あ、ありがとうございます。助けていただいて。」

メイがお礼を言うと、リュウカが、

「俺は、リュウホウ教国にて、召喚された勇者の1人、リュウカだ、隣からラクト、メイ、メル、ランだ。」

リュウカの紹介にライトが苦い顔をして言葉を振り絞った。

「なんでお前たちがここにいる。」

リュウキは何のことみたいな顔をしていた。

「ライト、こっちも紹介だけでもしておこう。」

ああっとうなずくと、

「俺は、リュウキ。エリスア第2王子リュウキ・フォン・エリスアだ。こっちがライト、そっちが、俺の婚約者のルル・ヴァン・ヴェルヘラでスインとエリ、ラインだ。」


「さて君らは、ここに何を取りに来たのかな。君らのレベルでは、まだこの遺跡には早いと思うが、いや、そこの3人はレベル50以上だね。」

3人は驚き顔を見合わせる。

「はぁ、ここを出るよ、『虚無の世界』」

ふわぁっと黒い空間が姿を現した。

「外に着いたか。おぉ、今日は、満月か」

ラインがつぶやくと、ルルが

「今日の月は綺麗ですね」

確かに綺麗だ。

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