第3章 夏休み編 第一話 リュウホウ教国の勇者召喚①

あのよく分からい決闘から4ヶ月がたったの学院では夏休みモードに入っている為、院生達はみんな浮かれている。リュウキは、ライトやライン、ルルと共に食堂で他愛もない話をしていた。

「そういえば、リュウキ様。ヴァルヘラ魔工王国の隣に位置するリュウホウ教国が異世界召喚をしたという噂は聞きましたか?」

異世界召喚魔法か、あれものすごく膨大な魔力がいるよな。どんな子を召喚したのかな?

「ルル、異世界召喚?どこからの情報?」

リュウキがルルに声を掛けると、

「私も、風の噂でしか聞きませんでしたが、リュウホウ教国がエリスア王国に攻めるために戦力として勇者召喚したと話を聞きました。」

あのサリンエール絡みかな?

あの決闘の後、サリンエールのこと調べたが何も出なかった。サリエルという前世の記憶で太古の昔の神話に出てくる北欧神話に出てくる神だし。もしかしたら、俺と同じ前世の記憶持ちの可能性も・・・。

「リュウキ様?リュウキ様どうなさいましたか?ぼーっとされていますよ?」

リュウキは、はっと目を開け、ルルの方をみて

「ああ、ごめん、考え事していた。」

と言いながらルルの頭を撫でながらまた、考え始める。

「話は変わりますが、来週からの三か月の夏休み皆様はどこか行かれるのですか?」

もう夏休み時期か。あれの封印をそろそろ解くか、呪われし銃剣が必要になるかもしれない。

「久しぶりにギルドの依頼でもやろうかな。ライトはどうする?自分の領に戻るのか?」

ライトはあの決闘以来、リュウム領領主となっていた。

「俺は、リュウキと一緒にギルドの依頼をしようと思う、あっちは、ラウスに任せてあるし。」

ラウスとは、ライトの従兄でリュウム領の代官をしている。


「ライトあの封印を解こうと思う。多分この先必要になるかも知れないから、」

ライトは、少し考え頷いた。

「分かった。明日行くのだろう?」

リュウキは首を横に振ると

「今から行こうと思う。」

はって顔をするなや。

「仕方ない、行くか。」


ここは、王都から10キロ離れた森に来ている。

「久しぶりだな。」

ライトがある魔石を取り出した。

「これを使うのも久ビリだが、なぁ、リュウキ、一つ聞いていいか?何故に、こいつらも来ている?」

二人は、後ろを振り返ると、ルル、コハルネ、ラインが一緒についてきた。

「分からん。馬車に潜り込んでいた。」

さてやるか。『サーチ(探索)』

ここか。

「行こうか。あれの眠る場所へ、俺とライトの本当の武器を手に入れに。」

遺跡の入り口にたどり着いた。「神龍の遺跡」

『闇に導き、我が血肉を喰らいし光、溶かす、我が手に宿りし魂よ、この扉を開かせよ。』

魔石に闇と光の魔力を吸い込んでいく。

「よし、開いた。行くよ」

遺跡に入ると、長い道が続いていた。

「リュウキ様、ここは一体。それに、」

ルルが不思議そうに尋ねてきた。

「ここに俺とライトの武器、『魔銃剣バハム―ト・ヘラムと神槍レーヴァテイン』が封印されている。」

3人はびっくりした顔をすると、ラインが驚きながらも光属性魔法を放つ

『ライト(明かり)』

この奥だな。行こうか。

大きな扉の前に着いた。よし、扉に手を掛けた。重そうなドアがゴゴゴゴッと開いた。

「あった。ライトあったよ。俺達の武器」

リュウキとライトは、氷漬けになっている銃剣と神槍に近づき手を翳す。

「『汝、我の意思に応えろ、我が手となり血肉を食い破れ、バハムート・ヘラム』」

「『汝、我が意思に応えろ、数億年の魂に宿いし神よ、我に手となれ、レーヴァテイン』」

カッっと青白い光が当たり一面を包みこんだ。

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