第9話 子爵との決闘、新魔法とスキル(後編)
ルクスに魔力制御錠をして、地面に座らせた。
「ルクス、何故こんなことをした?」
ライトが、ソウルキャリバーを突きつけながら問いかけた。ソウルキャリバーか。前世の時、ライトが愛用している槍剣だ。
「覚えてない。急に心の奥から魔力が漏れ出てきた。それも闇属性の魔力が、でも僕は闇属性の適正はない。その後の記憶はなくて、今に至る状態だ。」
何!適正のない属性が使えるなとか聞いたことないぞ。
リュウキとライトが二人で考えているとどこからか何かが飛んできた。
「殿下!」
カキンっと、ラインが剣で飛んできた短剣を弾いた。
「誰だ!」
影の中から一人の男が歩み出てきた。
「使えないな、我が息子よ。」
こちらに来たのは、ルクスの父親でエルメス子爵だった。
「一体これはどういうことだ」
不敵な笑みを浮かべながら、目の前で立ち止まり、
「殿下には、ここで消えてもらうつもりでした。我が家族は先の反乱でほぼ島流しに会いました。その反乱軍討伐隊の指揮をしていた殿下を消そうと思い、ルクスにこの魔道具を植え付けさせてもらいました。」
エルメスは、懐から一つの魔道具を取り出した。
「これは、超古代に使われていた魔道具で闇属性魔法を付与し心臓に植え付けることにより、強力な魔力が溢れだすと言われている物だ、我が息子はいい実験台だった。」
自分の子供を実験台にしたのか?まぁ、反逆の罪はこの親子はあるからね。
「衛兵!この子爵親子は捕縛し地下牢へ連れて行け!」
陛下が衛兵に声を掛け連行をス流すとどこからか笑い声が聞こえた。
「くふふふ。これだけの力を与えてもここまでとは、使えないですね。」
辺りを見渡すも何もいない。
「誰だ!」
ラインが大声を出す。再び男の声は、
「僕?僕の名前は、サリンエール。この汚れた世界を救済する、神だ。」
と言って風に消えていった。なんだった、今の、しかも、サリンエールか。調べる必要性ありだな。
この、なんとも虚しさが残る決闘だった。
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