第8話 子爵との決闘、新魔法とスキル(中編)

翌日、小闘技場に俺はいた。『雷光煉剣』と『炎氷燕剣』は、使わないつもりだ。もし、面倒事になったら使う予定だが、今は、夜光剣と聖白剣を両腰に携えルクスを待ち受けた。

ラインが、横に来ると

「報告があります。『サーチ(探索)』を使ってください。ルクス様は今来られましたが、大勢で来ました。もし、そいつらが手を出して来たら私も手を出します。今日は国王陛下も来られますし。」

マジか。大勢で来たか。

『魔力リミッター解除』

『身体リミッター解除』

そして探索魔法を使う。おおよそ一〇〇人くらいか。

「ライト。外のやつらを、少しでいいから消してきてくれない?騎士団一部隊引き連れて、たのんだよ」

ライトは、分かったと返事をし、闘技場を出て行った。


「待たせたな。さぁ、一体一の真剣勝負だ。」

ふっ、真剣勝負ね。

「今日は国王陛下もエルメス子爵も観覧に来ているので、清々堂々の勝負をしてほしい。」

二人は、剣を抜いた。

「それでは、始め!」

ルクスが先に仕掛けてきた。

(――――――――雷)

「エクスサンダーバレッド(爆雷弾)」

雷の銃弾が一〇数個こちらに飛んできた。

(遅い弾だな。斬るか。)

『アシッドブレイク』

雷の弾を全て斬り伏せた。

「なっ!俺の魔法を斬っただと、そんな馬鹿なことあるか!」

今度はこちらから仕掛けるか。

『身体強化』

下半身に風魔法を付与し、加速魔法『アクセル』、そして、ルクスの背後に素早く回ると、

「チェックメイトだ。」

ルクスの首元に剣を突きつけた。

「なっ!いつの間に、くっ!」

ルクスは悔しそうにしていたが、急に笑い出した。

「ふはっ。まだ終わってない。僕の手札はまだあるよ。この場外には数百人の賊や傭兵が取り囲んでいるからね。」

やっぱり、まぁ、もう終わってそうだが、観客席を確認すると、ライトが立っていた。

「ルクス、君の手札は、もうないよ。俺の友でパーティのライトが全部倒し、捕縛したみたいだから。」

悔しそうにルクスは、歯をかみしめる。

「まだだ。」

ルクスから膨大な魔力が噴出した。なんだこの魔力波は、何が起きている。まずは、避難誘導をしないといけない。

リュウキは、腕につけている魔石に魔力を流した

「父上聞こえていますか?」

観客席にいたこの国の国王に通信をおくる。

「どうした?避難と結界は終わっている。好きなようにしなさい。」

さすが、父上だな。ライトとラインをこちらに呼び寄せる

「ライト!ライン!手伝ってくれ。俺の防御魔法では支えきれない。」

リュウキの防御魔法の障壁に亀裂が入っている。くっ、重い。

あー、もう面倒だ。

『魔力防御破壊(マジックプロテクトブレイク)』

夜光剣に魔力を流し、白魔法を放つ。

「落ち着け。このバカ。」

ルクスの魔力障壁が消えた。              



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