第118回:題材が似てても、差別化は可能である(補講)

ある意味でも、今までの創作ノウハウ及び弐式を見ていた方に向けたメッセージネタです。補講ネタですが、お付き合いください。なお、個人差ありカテゴリーに当たるので、このパターンが絶対ではない事をご注意を。

(本来やろうとしたネタは、別の意味でもタイミングが悪いので没にします。補講にはなると思いますが、フラグネタ辺りを予定してました)


・近年になって

 AIの急速発展とも言うべき現象は、皆様も覚えがあるでしょう。人型アンドロイドはSFの領域を脱出し、現実になりそうな気配さえ見せております。それを平成の時代にアニメとして発表されたのが『プラメモ』こと『プラスティック・メモリーズ』です。プラメモ以外でも人型アンドロイドの登場するアニメは色々とあるのですが……後述の理由でプラメモをピックアップ。


 プラメモの舞台はアンドロイドが実用化されている未来で、劇中ではギフティアと呼ばれています。一見しただけでは見分けは不可能なほど、精巧に作られていると言っていいでしょう。しかし、そんなギフティアにも弱点があり、それが経年劣化を原因とした暴走です。機械である以上、長く使っていれば何かしらの不具合が発生するのは、勘のいい人ならば分かります。プラメモは、そんなギフティア回収部署をメインとした物語--。ある意味でもペッパーを初めとしたアンドロイドも、いずれここまでになるとは思いませんか?


 その数年後、令和の時代に同じような人型アンドロイドを題材にした特撮が放送。それが『仮面ライダーゼロワン』です。こちらも登場するヒューマギアは一見すると人間と見分けはつきにくいですが、特徴的なパーツもあって……そこで区別する事は可能でしょう。そして、プラメモと違って暴走の危険性は共通しているのですが……ヒューマギアはある組織(ネタバレの為、明記なし)の作りだしたマルウェアをインストールする事で暴走、マギアとなって人類の敵として襲いかかるのです。


 アンドロイド、その製造会社、暴走の危険性などと共通個所の多いような両方の作品ですが……上手く差別化されていると思いませんか。ゼロワンに関しては仮面ライダーというコンテンツである以上、対象年齢もプラメモよりは下と言う事にはなるでしょう。それを差し引きしても……。


 ここまで具体例も出して解説しましたが、ある意味でもアンドロイドが発展した際に起こりうるような出来事……それを両方とも予測し、アンドロイド絡みでメッセージを残しているとも考えられるでしょう。


 異世界ファンタジーでアンドロイドはネタとして使えない……と言う事で切り捨てるのは止めておいた方がいいです。既に何度か同じ事を言っているのですが……そうしたアイディアこそが自分の情報量からはじき出された可能性の一つと思い、書き始めてはいかがでしょうか。


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