第64回:現代物で省くと大変なもの(補講)
以前、現代ファンタジーに触れた際か何かで「現代物で省くと大変なもの」を前振りしました。既に前作とかで色々と言っているかもしれませんが、おさらいの意味を込めて纏めてみましょう。その為、補講ネタ+さっくり終了系です。
・現代物で省いてはいけない物
舞台となる場所以外の海外情勢や歴史事情は省けます。歴史を深くやり過ぎて脱線したというケースを防げるためですが、作品で必要な個所は少しでも触れておかないといけません。本編でなくてもあらすじ等で書けそうですが、そこはあくまでもケースバイケースと言う方向で。
(事件の元凶とか、物語の根幹になった物は略しちゃいけません。略すと、それこそ超展開です)
次に略せるのは主人公が立ちよらない場所です。さすがにモブ建造物だからと言って扱いを悪くしてはいけません。特撮作品で破壊されるような扱いでも、破壊されるまでは目立ちますよね? 立ち寄る場所は書かざるをえませんが……店内を細かく指定したりすると、小説ではなく企画書とか設定資料になってしまいますので、過度な解説も厳禁です。
ある意味で容量の都合なのかは不明ですが、『アークザラッド』はジャンルがRPGなのに、フィールドマップを移動した記憶はありません。本当にフィールドマップですら省略してしまったのですから。さすがに2では主人公の立ち寄る範囲のフィールドはフォローしているようですが――。
もうお気づきでしょうか? 略してはいけない物、それは既に書きました。意外な事なんですが、メインの舞台です。仮に主人公が立ちよらないような場所でもあっさり解説で終わらせたりすることは可能でしょう。ギャルゲーとかであれば主人公の目線に入らないような物はとことん省略されますが、それはあくまでも容量の問題です。小説でもページ数に合わせないといけない事情はあるのかもしれませんが、主人公が立ち寄る場所やメインの出来事が起こる舞台位は細かく描写しても文句は言われないはずです。
ファンタジーだと広すぎるマップを表現しようとすると、文字数の問題にぶつかるのと世界観語りだけで話が終わります。せっかく書籍化した1巻が世界観を語っただけで本編はほとんど進まないでは、2巻を買おうと思う人はほとんどいないでしょう。それ位、世界観語りになり過ぎない事は重要なのです。
異世界でもこう言う事が起こるので、それが現代物だと更に舞台語りが加速してしまうと考える人だっているでしょう。それを払しょくする為にも、メインの舞台以外は略してもいい、と思って書くのが良いかもしれません。
下手に現代だと歴史とか地理の勉強やインターネット上でニュース等を見る事になるので、そう言った物まで反映させないといけなくなると思い、異世界の方がそう言った作業がなくてすむと――。それも、おそらくは違います。他にも別ネタが出てきそうな気配もしますが、前作の補講ネタですのでこの辺りで切り上げる方向で。
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