第61回:フォロワー商品

今回もあっさり終了系です。その一方でメタ発言もあるので注意。


・フォロワー商品

 普通にフォロワーだけだとツィッター等のフォロワーも含むので、ここではあくまでもフォロワー商品だけに絞り込みます。単語の意味としては『後に続く商品』(コトバンクより)ですね。異世界転移、異世界転生も後に続く作品が色々と出ているので分かりやすいでしょうか。


 食品の世界でも、探せば色々とありますよね。どう考えてもA社のアレにそっくりなB社製のパンとか……そう言った物も一種のフォロワーと言えなくもありません。不用意に便乗商法と炎上させるのは、やってはいけませんよ。

(デザイン等で権利をA社が取得しているケース等は、明らかにB社の権利侵害行為ですので、これはあきらかにアウトになりますが)


 しかし、異世界物はフォロワー作品が多いのに現代物になると一気に少なくなると思いませんか? 例えば『美少女戦士セーラームーン』に代表される変身ヒロイン物も、セーラームーンのフォロワーという形で誕生した『ウエディングピーチ』や後年にシリーズ化した『プリキュア』などと増えています。カードゲーム物だと『遊戯王』は言うまでもなく、『ヴァンガード』などのシリーズも続いています。それなのに、WEB小説では異世界物が圧倒的で、現代題材の作品は少ない――と。


 その原因の一つとして、異世界の方がテンプレートが多く、それを流用しやすいという事があるのかもしれません。WEB小説サイトのランキングだけを見ていくと、そこで『異世界物が人気がある』と考え、出版社も動きます。そして、最終的にはランキングで上位の作品が売れると判断し、書籍化していく訳ですね。そう言った事例を作者が見て、現代物よりも異世界の方が出版される可能性が高いと考えて、こうしたサイクルになっている、と。あくまでも一例なので全てがこう言うパターンで出版化されているとは限りません。


  異世界がランキング上位独占しているから「現代物を書きたいけど、売れる為には異世界物を書く」では本当の意味で小説を書く意味を見失い、モチベ等も保てないので危険です。必ず、出版化を視野にしていないのであれば、自分が書きたいジャンルで挑戦しましょう。

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