第17話A-8愛してるとは一体?

 ところでクミは以前ブリーダーだと言っていた。

 その仕事は今どうなっているのだろう。

たまに思う。

「サボッてんじゃないかって?失礼だね」

あ!すまないそんなつもりは、、

「あるよね?」

、、、、、、、

「ソロは頭いいからきっとわかってると思うけど、人間も動物なんだよ?」

 どういう意味だそれは?

「聞いた通りだと思う」

 だとしたら主人は、、、!

「大丈夫だよ。ちゃんと愛してるから」

 ただ他の動物と違って愛の形が一つじゃないことが奥深い。

 他の動物は種族ごとに一つずつなのに、人間は一つの種族で数多くのパターンを持ってる。

 だから興味の持っていき方に気持ちがついていけなくなって、途中で別れたり殺したりする。

 気持ちが強くなりすぎてね?

 ソロは浮気する人の気持ちはわからないでしょ?


 あぁ全くだ。どうしてああもコロコロと主人を変えることができるのか私には全くわからん。


 主人かどうかがわかるまで人間は時間がかかるんだよ。


 残念ながらそれもわからないな。

「だろうねソロは犬だから悩むほど生きられないし」

 あぁじっくり悩むことはないな。

 しかし、悩まないワケではない。

 私も主人のく末を案じて悩むことがある。


 それはきっとクミに任せておけばいいとし   ても、悩むことが絶えることはない。

「あぁだからこんなに」

 禿げてんじゃないよ!これは生え変わってんの!

 私が真面目に話してるのに何さ!


 それはともかく、愛とは何なのだろうな。

「奥が深いよね。人間」


 空気のようにそこにあり、当たり前のようでいて当たり前ではない感情とでも言えばいいのだろうかな?


「ソロ?何カッコいい?」


 思ったままを言っただけだ。

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