第15話A-6和解と

「んでなんでこうなったの?」

 子供達はウチの前に集められた。

 まぁ主人は責めるような人ではない。

 平和的に解決するため、あえて家の中ではなくここだった。

 中まで入ってしまうと緊張感はさらに上がる。

 それを考えてのことだった。

_流石主人。

 なかなか話さない男たちの前に出た女の子が、

「違うの!私達ソロと仲良くなりたくて」

 気安く呼ぶな。

 アレが仲良くなりたい態度か。

「ごめんね?ソロ」

 私がふて腐れているのに気づいた女の子が私を優しく撫でる。

「女の子じゃないよ?まゆっていうんだ」

 なぜ聞こえて、、

「私が教えてる」

 ニヤリとクミが私の頭を触る。

 やっぱりお前かクミ!

「違うよ!ソロ誤解しないで?私が教えてって言ったの!」

 ちょっとでもソロの気持ちがわかるようになりたいから。と女の子は言ったが、私の気持ちは収まらなかった。

「ソロ。許してあげようよ?」

 まぁ主人がそう言うなら仕方ないが。

 だが、コイツはあくまでもあの男たちとグルだ。

 簡単には信用できない。

 っていうかしたくない。

「こら、そんなこと言わないの」


バシッ


 犬にチョップするのはどうかと思うぞクミ?

「フリスビー貸して」

 主人そんなもので私が騙されるとでも、

「ごめん今日はない」

 空気読めよ?

「私持ってます」

 まゆが手を上げる。

「ソロはね?これで遊ぶのが大好きなんだ。

見ててごらん」

 だからそんなんで私が、、、

「取っておいで」

 わんわん!

「ほら行ったでしょ?」

 跳んでいくものを追いかける習性があるだけで


タッ


パシッ


「スゴいソロ!空中キャッチできるの?」


ドタッ


「でも着地できないんだよね」


「その代わり戻ってくる姿はカッコいい」


「不思議」

 いちいち解説を挟むな!


 主人も着地について触れないで!

 結構痛いんだからアレ。


 クミはリターン誉めてくれてありがとう。


 あとまゆは本気で不思議だって思ってるでしょ?

「わぁい名前覚えてもらえた!」

 しまった!

 そういう作戦か!

 もうやらんぞ!痛いし、からかわれるし、最悪だからな!


コロコロコロ


パクッ


 どうぞ。落としましたよ?

「ありがとうソロ」

 まゆは満足そうだった。


 私はやってしまったと後悔しながら少し離れた主人のところへ走っていった。

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