第9話ソロがいないABC

「あのね?プロットていうのは」

 ボクは初めてプロットの書き方を教わっていた。

 長いことやっているけど、一度も書いたことはなかったからだ。


 しかも、やったことない人に指摘されていた。

 彼女の言葉を従順に聞き、話の筋を組み立てていく。


 すると

「できたじゃん。これで何かあってもあとで思い出せるからさ。あったら安心だよ?」

 じゃあ、ソロ呼んでくるね?


 暫くして彼女が一人で戻ってきた。

「どうしよ?ソロがいない!」

「探しに行こう!この辺りには密猟者もいるんだ!」

 ボクは慌てていた。

 あのソロに限って考えなしにその辺を歩くとは思えなかった。



 いくら探しても見つからず山を一合位下りた時のことだった。


バンッ


 銃声が木霊する。


「ソロ!」


 足下に絡む土やら枝を無視して無理やり前に進む。

「クミちゃんも早く」

 手を引いていたがどうにも顔色が悪かった。

「どうしたの?」

 何かが視界に入ったらしく激しく動揺していた。


 ソロ、ソロうぁぁぁ!


 それは中型犬の、、



「エリィどうしよ。ソロの声が聞こえないよ!」


 長い毛並みのソロによく似た犬の×××だった。


_バカモノ!それは私ではない!

「ソロ?クミちゃんソロこっちだよ!」


「あ、ソロそこにいるの?」

 主人あのままだとクミは、、

 主人には聞こえないんだったな。

_クソ!私がいく!


が、


ガッ


 足場の悪い道を蹴りクミに急ぐ。

 その私を主人が掴んでくれた。

 流石主人よく気づいてくれた。


 何とかクミは助けられたが、


ズル


 足場が最後の踏み込みで崩れ、

「ソロ!「私も助けるよ!」

 主人と私の間にいたクミが目覚め私を引き上げた。


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