第8話密猟者A

「ウソ、、何これ、こんなのないよぉ」

 おぃどうした私はここにいるぞ。

 その犬はなんだ?浮気でもしたのか?


 どうやら私とは違うことに二人は気づいていないらしい。

_今出ていくとややこしいな。


 二人とも猟師に撃たれたと、、違う。

 この辺りは熊の縄張りでもない。

 無闇に銃など撃つはずが、、密猟者か?


_そこだ!

 私は力一杯足下の石を蹴り飛ばし密猟者の銃を持つ手に当てた。


バチッ


 相手に傷を追わせたが、損害賠償など知るものか犬に求めるな。


 相手は私の攻撃で銃を落とし、その場を去って行った。


 これで主人は安全だ。

「ソロ?クミちゃん!ソロこっちだよ!?」

 やっとわかってくれたか。


「ソロ!ソロ!わぁぁぁ!」

 ダメだ。あれは聞こえていないぞ主人。

 ひとまずクミのことは、、


「エリィ。どうしよソロの声が聞こえないよ!」

 何だと?それはクミの気が荒れているからではないのか。

「ソロぉ起きてよ?また主人と三人で寝ようよ」


 それは私ではない!

 クミ!聞こえていないのか?

「あ、ソロそこにいるの?」

 気づいてくれたか、クミ私はこっちだ!

「ソロどこ?」

 主人!あのままだとクミは、、



 主人には私の声は聞こえないんだったな。

 崖の方に近づいているな。

_回り込めるか?

 クソ!私がいく!


ガッ


 崩れやすい道を蹴りクミの前に回り込んだ私は、何とかクミを救うことに成功する。


が、


ガッ


ズルッ


「ソロ!」


ガシッ


 流石主人。

 でも助ける相手は私ではないだろ?

「そうだよ。でも私も手伝わせて?」

 クミ。大丈夫か?

「人の心配してる場合じゃないでしょ?」


「でも、ありがとう。カッコよかったゾ」

 主人、なぜ手を緩める?

 ちゃんと上げてからにしてくれないかな?

 妬くのはわからないでもないが、相手は犬だぞ?

「だって、しっかりネ」

「あ、いやその」

 様子がおかしい。

 クミ?何かしてないか?

「別に?」

 してるな。

 その胸を押し当てるというのは人間は喜ぶものなのか?

「そうだよ?えぃ」

「はぁ」

 今はやめてくれ。命に関わる。

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