まとめ

《小説や漫画等、物語の作り手さんに質問》


 #拡散希望


『キャラが動く』。比喩的表現か、そう言うとカッコイイから言っているのだと思っていたのですが『実際に脳内劇場で動いてセリフを喋る、それを描写するだけ』と聞き震えています。そんなチートな異能をお持ちの方、どのくらいいるの?



 選択肢は四つ。


・勝手に動くよ!

・勝手に動くし喋るよ!

・動かねぇよ。想像と創作だよ!

・その他


 期間は最長の7日としました。これは私が何度か行ったアンケートで、1日だと30人くらいしか投票してもらえなかったからです。もっとたくさんの人に答えてもらいたかった。


 ところがこのアンケート、とんでもない事になりました。


 投票数、なんと110463。世の中にはこんなにも物語の創作者がいるのかと、信じられない想いで、ドカドカ増えてゆく数字を眺めました。


 《アンケート結果と頂いたコメントまとめ》


・勝手に動くよ!(14%)

・勝手に動くし喋るよ!(56%)

・動かねぇよ。想像と創作だよ!(22%)

・その他(8%)


 これが、11万人の物語の作り手さんの投票の結果です。アンケート開始から五分、20名投票の時点から、ほぼパーセンテージは変化しませんでした。


 驚きますか?


 私は驚きました。おそらく驚いた人は『勝手になんて動かない』という人22%の方ではないでしょうか。


 そして来るわ来るわ! 投票してくれた方から、嵐のようにコメントが寄せられました。


 以下は頂いたコメントのまとめになります。


《脳内アニメーション・実写映像自動再生派》


・脳内にアニメーションが再生される感じ

・音声やBGM付き

・コマ送りや一時停止、繰り返し再生が可能

・匂いや味覚、触感なども感じられる

・ぶつ切りだったり、支離滅裂な場合もある

・インタビューのように具体的に質問をすると、それに対応した映像がはじまる


・作者は監督

・作者は視聴者

・登場人物の全てに、作者の意識が入っている

・作者は主人公



『異世界を俯瞰ふかんで覗いているよう』と表現される方や『紙芝居のように静止画が連続して表示される』という方、『コマ割りとして頭に浮かぶ』という漫画家さん、文章が文字(明朝体)として頭に浮かぶという方もおられました。


 アニメーションや映像が自動再生される条件として、多くの方が言っておられたのが『キャラや世界観を作り込むこと』。ですが、簡単なプロットを決めるのみで、あとは全て自動再生装置がやってくれるという方も何人かおられました。


《キャラが脳内に別人格として存在する派》


・言うことを聞かない

・勝手に動いてプロットを崩壊させる

・勝手に死ぬ

・死ぬ予定なのに死なない

・勝手にくっついて勝手に旅立つ

・終始キャラ同士で会話しているのでうるさい

・ずっと一緒に生きてきた

・身体をキャラに乗っ取られて自動筆記

・唐突にところ構わず喋り出すので困る

・だらだらと喋っているだけなので、ほぼ使えない

・キャラのいる世界の歴史や事件を、物語のように聞かせてくれる


 これらの方々は、少し怖い事をおっしゃる方が多かったです。理解できない人間からしてみると、ホラーか多重人格の症状を心配してしまいました。←無礼千万


 また一方で『人格を持っていると言えるほど、キャラの設定を練り上げている』。それを『脳内にキャラが住んでいる』と表現される方が多い印象を受けました。


 あくまでコメントを読んだ私の印象です。本当に住んでいる方がおられましたら、申し訳ありません。


《夢でアニメーションや実写映像が自動再生される派》


 少数ですがおられました。続きも見られるそうです。究極の傍観者型ですね。


《情報インプット・脳内劇場派》

・キャラの設定、世界観や事件の概要を整えた舞台にキャラを乗せると、勝手に会話してストーリーを進めてくれる。


 こちらの方も、かなりの数がおられました。『舞台で役者がアドリブを演じている感じ』『人工知能に情報を入力して、それが動いて会話するのを見る感じ』等々。作者の意識は舞台上に存在せず、監督や観客だと表現される方が多かったです。


 前出の豚ドンさんなどは、キャラ動作を詳しく見たい、一連の流れを全体的に見たい等、フォーカスの指定ができるそうです。


 アニメーション自動再生派と、脳内にキャラが住んでいる派の複合型のような印象を受けました。


《客観的に考察して下さった方々》

・『ひとつの人格』と言えるまでに練り込まれたキャラは、実際の知り合いのように容易に言動が想像できる。それを『キャラが勝手に動く』と表現しているのではないか。


・自分の経験や今まで見た映像、キャラの設定や世界観などが積み重なったものが、ふとしたきっかけや刺激で沸き上がり、それをあたかも無意識化のように感じるのではないか。


・場面を思い浮かべてそれを形にする。その過程をどう言い表すかは、その人にとっての「創作」の考え方の違い。


 考察派の方々の多くは『勝手には動かない』という認識でおられるようでした。実際は勝手に動いたり、ストーリーが進む様子を眺めている訳ではないけれど、そう表現するに至る状況や心境を考察して下さいました。


 私はこの派閥に属しています。監督、シナリオライター、大道具小道具、SE、そして役者。全て自分でやっています。そして『動かす』事はできても、勝手に動いているという認識はない。


 私もキャラの作り込みが進むと、セリフがポンとスムーズに思いついたり、キャラの動作が目に浮かんだりする事があります。『キャラが勝手に動く』という方々は、これが更に、非常に進んだ方なのではないかと推測しています。


 予測がはかどり過ぎて、考え込む時間がほぼゼロになった時、キャラが勝手に動いているように感じる。その現象を連続・継続されられる人が脳内に、映像自動再生装置や劇場をお持ちの方々なのではないでしょうか。


 これにはキャラや世界観の作り込みの他に、脳の処理能力のスペックが関係しているような気がしています。蓄積された情報量や実際の人生経験も、ひと役買うのではないでしょうか。


 私は心理学に精通している訳でも、脳の機能に詳しい訳でもありません。もしかしてトンと見当違いかも知れません。詳しい方がいらしたら、是非一緒に考えて下さると嬉しいです。



 今回のアンケートの結果は、衝撃以外の何物でもありませんでした。実は今でも、若干半信半疑です。ですが『脳内劇場や脳内自動再生アニメーション、見られるものなら見てみたい』。それが正直な気持ちです。

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