かたつむり

第1話 かたつむり

僕には自慢の家がある。

生まれた時からずっと一緒、

敵から僕を守ってくれる、僕を受け入れてくれる、絶対に僕を否定しない。

僕はこいつが大好きだ。

あぁ、雨も好きだね。

周りからは嫌われてるみたいだけど、

僕は彼女がいなきゃ生きていられない。

生きる源と言っても過言じゃないね

じめじめと僕を潤してくれるしね、

彼女を嫌がるなんて馬鹿だね、本当。

ん？太陽？あいつは大っ嫌いだよ。

無駄に暑苦しくて、折角彼女が潤してくれてもこれじゃあ台無しだよ、まったく、、

ほんと、

あいつが好きなんて残念な奴ばっかりだよ。

本当の事は、殻が邪魔をして言えなくて。

好きでもないあの子を好きと言った、

嫌われているあの子なら僕を見てるくれるから。

本当は大好きなあの子の事を蔑んで生きて来た。

あの子が言ったんだ。

僕（キミ）はまるで醜くて汚い

かたつむり

みたいだねって。