ジャンケン
宮瀬 みかん
彼は弱い
「ジャンケンぽ」
僕はパーを出す
彼の負けだ
これで何戦目だろうか
「君は本当にジャンケンが弱いね」
彼は悔しいのだろう黙りこくったまま僕を見つめる
「さぁもう一度だ、ジャンケンぽ」
僕はパーを出す
彼は黒い宝石のような丸い瞳で悲しく僕を見る
彼は茶色くて柔らかいその体で、いつも同じ手を出す
僕は彼がグーしか出せないことを知っている
「さぁもう一度勝負だ」
絶対に負けることがないから、今日も僕は彼とジャンケンをする
ジャンケン 宮瀬 みかん @v4_mikan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
×××へ/宮瀬 みかん
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ある日の精神閉鎖病棟/宮瀬 みかん
★6 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます