第331話
「で、情報部の方はどう?」
「ああ、フィーメとフォッシュが
メッシュに確認すると、すでに記者たちが複数人で動いているようだ。スーキィとメッシュの二人は、昨年エリーさんが身につけていたアクセサリーが私の店に来たとき、結界を強化して砕けた事件の調査をしている。
ダイバから報告が上がったことで、ダンジョン管理部にある諜報分析部の
チラリと新人記者に目を向ける。彼女は表の記者として採用されたのだろう。活動や行動
「君は本日休みだったはずだが?」
「はい、そうです」
「だったら何故ここにいて、エミリアさんに迷惑をかけているんだ?」
「情報を得るためです」
「うっそで〜す。私をパシリとして使おうとしました〜」
「神獣に聞いてこいと命令しましたー」
「一切調査していないことを胸張っていましたー。……胸がないけど」
「先輩記者たちみたいに自分の足で下調べしないことを正当化していましたー。……コイツ、足いらないだろ」
「エミリアが現れるまで、エミリアの悪口を言いまくっていたよなー。……バカなことしか言わない口なんかいらないだろ」
私のツッコミを発端に、周囲からも情報があふれてくる。それに青ざめて周りを見回す新人記者。口を押さえているのは、これ以上余計なことを言えば墓穴を掘ることは自覚しているのだろう。
冒険者というものは、相手の不正はどんなに小さくても許さない。見逃して自滅するのは本人たちの自業自得だが、影響を受けて巻き込まれる可能性もある。1番ダンジョンや170番ダンジョンの崩壊事件は記憶に新しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。