研究資料20頁目 蔓鞭植について

【名前】

 セフィラントタラス

【種族】

 植物種しょくぶつしゅ

【別名】

 蔓鞭植まんべんしょく

【生息地】

 乾燥地帯の深い穴の中

【大きさ】

 不明

 穴の深さや直径によって変わるのか、成長に合わせて自身で穴を広げるのかも不明

 また、どの程度まで根が伸びているかなども不明

 恐らく大型怪物モンスターだと思われる

【生態・特徴】

 穴を中心として半径一〇~三〇ファルトに放射状でつるを地面に這うように伸ばしており、感覚器官と捕獲ほかく用の触手との両面の役割を持つ

 蔓や葉は、地面の色に合わせてか茶色に近く、しっかり見ていれば分かるが、不用意に接近すると気付かずにんでしまい、捕獲されてしまう

 本体、動物を食す中心部の色は、白に近い緑色であるが、その下が何色か、どういった形かなどは不明

 規格外の大きさとその危険性から怪物へ分類されてはいるが、一応、れっきとした普通の植物である……はず

 ただし、栄養も水分もとぼしい乾燥地帯で生き抜く為に動物を食すように進化し、それに合わせて巨大化したとされている

 開花時期は不明だが、乾季に種を四方八方に飛ばす。そこに花粉が風で流れてきて受粉という特殊な順番である。しかし魚類では産卵してそこに精子を掛けることで受精卵となるので、それに近い構造なのかもしれない

 種や発芽はつがの段階では、日差しに非常に弱く、寒季の日差しでも完全に乾いてしまい芽吹めぶくことがない。よって、日の光が届かない穴の奥でひっそりと発芽して成長するのである

 鎌足虫かまたりちゅうの巣穴で発芽した場合は、成長してしまう前に鎌足虫によって狩られてしまう

 一方、同族である蔓鞭植の巣穴で発芽し成長した場合は、古い蔓鞭植を食べてかてとする

 穴さえなければ種は死に、発芽もない。それゆえに街道近くは常に新しい穴が出来ていないかを注意し、見つけたらその都度つど穴埋めの依頼が出るようになっている

 植物であるので、炎魔法が有効と思われるが、そもそも戦闘に発展することが皆無かいむで、えさの捕食のみでしか動かないので確証は取れない

【素材】

 死んだ種を何かに利用出来ないかと研究された時期もあったらしいが、その研究が実ることはなかったと聞く

 蜥蜴人リザードマン族が食糧しょくりょうとして集めているらしいが、私達の口には合わない模様である

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