第9話 普通の生活

同僚が亡くなってから、彼に多額の借金がある事が分かった。


その同僚が亡くなってから、会社なでの窃盗事件も大幅に少なくなっていた。



その後も月8,000円生活は数年続けられた。

今までの口座残高はブラックボックスとなり確認できないが、

各種税金や支払いや、どうやら月々の生命維持税500円もこの口座から引かれているらしい。


これに慣れると、

今まで稼いだ月々20万円以上のお金は貯金となって膨れ上がってきているはず、

これが男の楽しみでもあった。

きっと他の国民も皆そうだろう。


男は数年前から堅実に貯金をするようになった。


時に流行りものやブランドモノも購入してしまうが、

30代半ばで600万円近い貯金を持っていた。


これがどれだけ増えているのかを楽しみにしている。

むしろ、強制貯金政策に感謝もしていた。



治安は相変わらずで窃盗が多発しているが、

生活はなんとかできていける。



最近、お年寄りが相次いで亡くなっているニュースが多い。


そして、やはり有名人やお金持ちも多数亡くなっている。


会社内でも次々と亡くなっている人がいる。


平均寿命もどんどん低くなっているようだ。


そんな事にも気にもしなくなり、会社での仕事の毎日が続いていた。


それから数年は、このような生活が世間の普通になっていた。

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