第2話 ・

予鈴が鳴ってから数分後に先生が来た。




先『はーい席に着いて〜。今日は転校生が来てるわよ〜』



と、おっとりとした感じで漫画にありそうな台詞を言う。





先『じゃあ紹介するわ。入ってきてちょうだい』




ガラガラ



転校生『初めまして!相野百合あいのゆりって言います。1年間、このクラスでよろしくお願いします!』





そう言い終えると、拍手が聞こえる。

中には『やっぱり噂通りイケメンだわ!』と言っている女子もいた。









それにしてもカッコイイなぁ…

身長も高くてスレンダーだし、色白だし。

余裕でモデルとか俳優行けそうだな…




拍手が聞こえなくなると、



先『席は…齋藤さんの隣ね。一番後ろの窓際の子よ。』



相『はい!』






…ん?


ちょ、待て待て待て。

こんな乙女ゲームみたいな展開ありえる?

え、何?私もう死んじゃうの?まだ16だよ?

彼氏出来たことないよ?

石油王と結婚してないよ?




そんな事を考えていると、隣に相野さんが座った。





貴『あぁ〜えっと!私齋藤あかね!……えっと、よろしくね!』


やば、緊張しすぎて詰まりながら言っちゃった…!




相『よろしく!………ごめんね』



俯きながら相野さんが言う。



貴『え?どうして謝るの?』



相『だって俺、イケメンだし色白だし、高身長で痩せてるから、齋藤さんが俺の輝きに負けて可哀想だと思って…』

貴『いや、お前1回逝っとけ?』

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こんなの乙女ゲームじゃない。 鈴木らう @rau_raurau

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