こんなの乙女ゲームじゃない。

鈴木らう

第1話 転校生

私は齋藤あかね。

どこにでもいるような普通の女子高校生。



今日から二学期。

高校に入学してもう数ヶ月か…

早いなぁ…。


そう椅子に座り考えていると。


?『ねぇねぇ、あかねちゃん!今日から転校生来るって知ってる!?』


と、今にも飛んで行きそうな勢いで言うのは、早見亜朱子はやみあしゅこちゃん。

高校に入学してから仲良くなった子だ。


貴『へぇ〜そうなんだ。』


早『あれ、あんまり興味無い感じ?』


貴『うん、まぁ〜そんなに言うほど興味無いかな〜』


早『えぇ〜!噂によると、男子で凄いカッコいいんだって!』

貴『よし、LINEの貰おう。』


そう言ってスマホを構える。


早『ち、ちょっと!うちの学校スマホは校内では出しちゃダメって校則でしょ!!』


と、慌てるように構えていたスマホを手で隠される。


貴『あ、そうだった…イケメンと聞いてつい』




キーンコーンカーンコーン




早『予鈴なっちゃった!じゃあまた後でね!』


と言い、手を振ってきたので振り返す。


ああ、楽しみだ…!

彼氏なんてできたこと無かったから、高校に入ったら絶対彼氏捕まえてやるつもりだった。


それが今かもしれない!これを逃せれない!

噂になるほどのイケメン…

母上よ、私の将来は明るいものとなるでしょう…!

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