第2話歩く偶然

ヨウコとしか教えて貰えた名前だが、それも本当か疑問。

連絡のつけようもない彼女の事も忘れ去って早十年が過ぎた。

様々な巡り逢いの末に出会えた妻。

婚約、結婚へと向けて

それぞれの家族への挨拶をして行く中で、姉夫婦の家にお邪魔すると

「義兄です」

「姉です」

「はっ初めまして、佐藤です。」

「初めまして、姉の容子です。」

あの美人、ヨウコ!

こんな事があるのだろうか

一夜のあの女性が

挨拶にあわせる目線

私の驚きも彼女も

「はっ!」とした瞬間と動揺隠しに努めあった。

容子さんは結婚して二人の子供達にも恵まれて、幸せな家庭を築いていた。

私の割り込む隙などもなく

増して妻への愛と魅力は善からぬ想いも消し去っていた。

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わたしが歩く @T88RonRon

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