彼女からの呼び出し
白く長いその耳をぴんとそばだて、アキユキは思案を巡らせていた。
それに対し、「いえ、心配なのは私たちも同じですから」と首を振るスタッフ。「警備隊にも問い合わせましたが、いまのところそれらしい情報は何も。ただ、特に傷害事件なども起きていないとのことです。捜索願いは出しておきました」と続け、目を伏せた。「そうか・・・・・・対応ありがとな。続報があったら、すぐ知らせてくれ」険しかったアキユキの表情は、ほっとしたような、困ったような曖昧なものになった。
数時間後。アキユキ達の
戸惑うスタッフ達を押しのけ、アキユキは彼女の前に立った。「そっちから呼び出すってことは、何か掴めたんだろうな」うなるような低音が周囲の者達の耳朶を打った。「はい」と軽く頷く金髪に桃色の目のメイドに、怯えた様子はなかった。そのまま「本来であれば
「あの
メイドが操縦席につき、ふわり、と
「ああ、頼む」とアキユキが応じた。「畏まりました」メイドはすい、と前に向き直り、操縦を再開した。
寝静まった住宅街の上空を抜け、眠らない彼女の街、地上の天の川に向かって
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