第5話

「まず君は人を殺すとはどう言うことがわかるかい?人を殺すのは簡単ではないんだ。包丁を目の前に置かれて憎い憎いやつが目の前にいても人には理性があるから殺せない。理性という名の壁が心にあるということさ。だがたまにその壁を意図的かはたまたま偶発的に壊すものが出てくる。そういう人たちを《《破壊者》ブレイバー》と呼ぶ。だが、ブレイバーはただの犯罪者だ。その中でも思春期や成長期にブレイバーになったものは心の壁を壊すことで脳に負荷がかかって能力や身体能力の限界を超えることがある。彼らを便宜上勇気を有す者《ブレイバー》と呼んでいる。」「犯罪者の癖に偉く良い呼ばれ方じゃないか。」「まぁ彼らはまだ殺人を犯していないからね、つまり殺人未遂さ。」「ちょっとまて、さっきお前は殺すことによって壁を破壊できると言ったよな。矛盾してないか?」「殺したと錯覚させたのさ。僕の力でね。」そう言うと彼は箸を銃に変えた。あまりのことに自分の脳が追いつかない。さらに彼はこう続けた。「僕の能力は置き換えること。それはものに限らず人の記憶も変えれるんだ。条件があるがね。その力で僕は彼らを人殺しと錯覚させた。が、勘違いしないで欲しい。彼らはいつか殺人を犯していた。」「どういうことだ?」「この施設は政府公認、つまるところ国が協力しているんだ。で、さっきの話を聞いていたらわかると思うけど思春期の子供で壁を壊せる子が欲しいわけだから思春期の子供が沢山いる場所、そう学校だ!学校でこんなにアンケートされたことないかい?イジメや暴力に関するアンケートってやつさ。あれはイジメ防止の名目でこの施設の活動のために取れらているのさ。心理学的に殺人を犯すものを先に発見しているんだ。そこからはここの職員が監視についてそのような素振りを発見ししだい拘束、ここへ収監されるってわけ。」ここで彼は立ち上がり言った。「場所を変えよう。君には教えることが沢山あるし覚えてもらうことも沢山だ。」彼は白衣を翻しドアに向かいながら言った。

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