賢者の弟子

 昔のはなしである。

 賢者と弟子がいた。

 彼らは、学園都市の近くにある、山のふもとに住んでいた。

 ある日のこと。

 弟子が勢いこんで、部屋に入ってきたのをみて、賢者はウンザリしながら言う。

「なんだ、食い逃げでもしたかね?」

「違いますにゃ、これ見てください!」

と、弟子が差し出したのは『重力の法則』と書かれた分厚い本であった。

御師マスターが探してた本ですよ!」

「ふむ、本当だ」

 弟子から本を渡された賢者は満足そうにうなずく。

「では、わたしはこれから読書をする、ジャマするなよ」

「はあい」

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