第2話
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彫伝様へ
幼馴染みのハチが「ラスト少し泣けた」と言ってくれたので、ボクは今、浮かれてます。上手くいったらどーしよーと天狗(汗)いけませんね。反省します。どうか読んでやってください。「文鳥は要りませんか?」です。
fromぽち
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『えへへ』と擬音つきで喜ぶポチに、ハチは鋭い指摘を求めているのなら文芸部の部長に見てもらいなよとだけ付け加えた。別れて一人でネットニュースを見る私ハチに、嫌な話が飛び込んできた。
『昨夜、俳優の金子が作品を電波公表。後輩の匕背ヒロシ熱狂』と、同じコンテストにエントリーするなら発表の時期は被るよな?と私は思い、あらすじだけでも見るか?と思った。ポチとは違う、読者からのコメントが出来ない、出版社にエントリーしたその作品は「超能力者(サイキッカー)金子蜜(にしきどみつ)」というタイトルで、『内なる自分の奥から沸き出でてきたこの作品』というで出しから始まるのだが、「ハッキリ言うと『ポチの作品の盗作部分』が沢山あった」何じゃこりゃと私は怒る。すぐポチに連絡した。ポチは人間関係を築かずに地道に執筆する派なので、今日見た私しか証人はいない。『なんてこったー』と私は慌てた。るんるんしていたポチは青ざめた顔をしていた。最終更新日を見れば大丈夫と言ってたポチなのだが。そう、誤字脱字の修正を行ったそうなのだ。しかも今朝。匕背ヒロシがドラマ化するなら、是非主演したいと『絶賛』している。話題性の高さから『負けてる』しかも表紙に合作大歓迎、c)金子と記すんだぞ。と、なんか今日、クラスの女子達が、わくわくしていた理由が判った。金子を名告る人々が増えるだろう?だから余計にポチの立場は悪くなる。どうすれば原作(怒)はポチの方だと証明できるだろう?そのネタが拡散されており、合作賛同者がみるみる増えてゆく。とりあえずポチは編集部に泣きついた。「ボクの作品の『文鳥は要りませんか?』が金子さんに盗作されてます」と。そしたら『設定が被るのは盗作と言えないし、君の作品の推敲前の完結日は当社ではわからないよ』とメールされてしまったのだ。ポチは泣き出した。私は何か出来ないかと想い、匕背ヒロシ(金子はSNS厳禁の会社の社員)のInstagramにアクセスしてみた。
[金子さんの作品について意見があります]と入力してみた。(ポチに迷惑をかけない為には)炎上をしない書き方で、書けるか?とハチはブルッた。
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