第16話 魔女関係のおはなし

魔女もの、流行ってますよね。たぶん。

私が見るのは、「不死」という設定が多いです。錬金術師なら「ああ、賢者の石の作製に成功したのね」と思うんですが、なぜ魔女という職業が不死なのかな。修験者だから不死とか、真言宗徒は不死とかは聞いたことがないぞ。

そういうブームの発端になるような、作品がある?


でで。魔女と言えば。

悪魔を調べても、切っても切り離されずに出て来る、魔女狩り。

4万人から6万人が魔女狩りで殺されたと言われています。

使い魔って、聞いたことがありますよね。黒猫だったりする子。女性が一人暮らしで、猫を飼っていたり、部屋にネズミやコウモリが居たら、使い魔だとされて、もう魔女として疑われます。

密告も簡単に信じられたようです。

魔女裁判というのは拷問で、基本的に死ぬか魔女と認めるかしか、終わりがありません。なぜなら、魔女は不死だから。死ねば人間だそうです。

あ、ここから魔女が不死と……!?そういう事もありそうだなあ。怖いなあ。

どんな拷問かと言うとですね。


まず、裸にして体を隅々まで調べる。悪魔との契約の印を探します。有罪にしたければ、あざでいいんです。

体中に針を刺す。魔女だと痛くない場所があるそうです。そこを探して刺し続けます……。

逆さ吊りにする。裁判官が飽きて、休憩している間に死亡したという記録があります。

考える以上の残酷な事例があるので、もう人間不信になりそうです(読むなよ)。

拷問に快感を感じるようになり、「魔女です」と言えないようにして続けた裁判官もいたそうです。

魔女狩りに関しては「魔女に与える鉄槌」という、当時のベストセラー本があります。魔女の発見方法や、拷問方法などが載っている手引書だそうです……。

私は読まないよ、怖いもん!


怖い話は終わろう。

で。

そもそもの魔女とは。

自然崇拝とかシャーマニズムの女性、と言われてますよね。

え、なに、ドルイド僧が起源とも言われてるの。それはまた、資料の少ない。

ハーブを作ったり、薬草を使ったり、占星術をしたり。近年では占いが外れたと、裁判に訴えられたり。そんな感じです。


ええ、サバトですね。

ホウキやフォーク、豚などに乗ってブロッケン山にいくやつです。「魔女の軟膏」を塗ると、飛べるようになると言われています。

「魔女の軟膏」は、幻覚作用のある麻薬のような物。実際レシピを見て再現したら、使った人がぶっ倒れて、サバトに行く幻覚を見たりしたそうです。チャレンジャー精神がすごい。

レシピは様々あるようでして、使うものは毒草が多く、新生児の肉を使うとされているものもあります。


サバトの悪魔と言えば、メンデスのバフォメット。山羊の頭で額に五芒星があり、乳房があって片手を上げ、あぐらをかいて座る悪魔です。この絵の作者は近代魔術の祖とも言われる、エリファス・レヴィ。

バフォメットと言う名前は、マホメットのもじりですね。つまり導師ムハン〇ドのことです。君ら、この情報戦略やめられないの?と、聞きたくはなります。


色々ありますが、有名な魔女狩り(異端審問)事件の一つに、聖堂騎士団を壊滅させたことがあります。これはですねえ、ぐふふ。

平たく言うと裕福な騎士団の財産を没収し、フランス王が騎士団への負債を帳消しにする為に、教皇庁とグルになり、「有罪」しか有り得ない異端の濡れ衣を着せて、拷問で悪魔崇拝を白状させたんです。

騎士団がどうやって富を得たかと言うと、特権や寄進があった事もありますが、現金を持ち歩くことが不安な巡礼者の為に、自己宛為替手形の発行など銀行業務を世界で初めて行ったからです(世界初だったと思う)。

騎士団が奉った悪魔が、メンデスのバフォメットとされております。


そんなわけで、あまり直接的に魔女に関する事は解らないですねえ。

結論としては、多くのイメージが魔女狩りの時に作られたもの、ということ。

もともとは「賢い女」として、呪術を行い占いをして、ハーブや薬草を使う薬剤師であり、産婆さんだった。と、いう事みたいですね。

産婆さんを殺していったら、出産時の死亡率増えないかなあ。

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