第15話 バアル閣下についてなど

お久しぶりです。今年初ですね。ウッカリ書きかけの記事が残っていました。

短編を書き終わった感想などでした、今更載せられないぞう(笑)。

日常と作品の話を分ければ良かったと思いつつ、けっきょくどっちも書かなくなりそうなので、エッセイもどき、このまま続行します。


今回はリクエストのあった、バアル閣下についてです。

バアル・ゼブル。偉大なる王、高き館の主…そんな意味です。バアルが王・主の部分で、ゼブルが偉大・高いなどの尊称です。それをゼブブ、つまりハエという意味に置き換えて貶めたのが、キリ●ト教徒ですね。おのれ、我らがバアル閣下に何たる不敬。しかし流石は閣下、悪魔になっても勢いは衰える所を知らず。

そんなわけで、私のラノベの中ではバアル神のまま、バアルでいってます。まあバールって悪魔も別に存在してたり、悪魔も色々混乱してますがねえ……。


ではお待ちかね、バアル神話を紹介いたします!

バアルは当時の主神エルの男根を切り落し、主神の座を得ます。

それに反発したのが、後継者候補だった海の王子ヤム。竜とも表記されますね。強い神だったので、バアルは鍛冶の神に雷の武器を作らせ、彼を倒します。


ヤムの友人である死の神モトは、友を殺されて怒りました。

彼はなんとバアルを幽閉します。死の世界から戻れないバアル。

そしてその事に、妹であり妻である女神アナトが大激怒。

死の世界に乗り込み、モトをぶっ殺して細切れにし、地上に撒きます。

そしてバアルは地上に戻り、世界に実りの季節がやってきました。

めでたしめでたし。


……猟奇的なハッピーエンドです。

この奥さん、絶対怖すぎやろ。あれか、紀元前のヤンデレなの?


バアルは雷を武器として使います。

雷のあとには雨が降る、それは恵みの雨です。というわけで、天候神であると同時に、豊穣の神でもあるのです。

豊穣の神が死の国に捕らえられ、作物が枯れて冬が来る。ようやく地上に戻ると、実りの春が訪れる。色々な神話で描かれるストーリーですね。


イシュタル(イナンナ)の冥界くだりも、この一種です。

彼女がなぜ死の国を自ら目指したのは、ハッキリとは解りませんが。冥界下りの場合は、七つの門を潜るたびに、魔力を持つ装飾品を外していき、裸同然で姉であるエレシュキガルの前に出て、何故か幽閉されてしまいます。

地上で遊んでる旦那を身代わりにする事で、数カ月は地上に戻れることになるんですね。この辺はとくに諸説いろいろあり。

てかwiki、詳しいな。


で、バアル閣下のお話に戻ります。

悪魔としてのバアルはルシフェル様の側近として、天界大戦で付き従っております。詳しくはミルトンの失楽園(ルシフェル様=サタン陛下とされています)参照の事。あの本、セリフが長すぎて誰が喋ってるか全然解んなくなる…。途中で脱落中です。まとまった時間がないと読めない。

悪魔憑き事件でも、けっこう名前が出ますね。ご活躍されていらっしゃいます。

大抵の創作物においても、強い悪魔として表現されているのではないでしょうか。さすが我らが、バアル閣下です!


バアルは海の王子、ヤムを倒しています。

マルドゥク神は海の女神ティアマト様を倒し、主神の座を手に入れます。

海を平定して、主神になる。この地域の定番あるあるみたいですね。


で、神話の本を探したんですが、どこ解らなくて。

当時真面目に書いたメモが出てきました。


世界の神話事典より

「バアルがモトから死を受け入れた際には、妻アナトは彼の為に身を引き裂いて嘆き、自ら死体を埋葬した後、70匹の野牛と雄牛、鹿とヤギ、ロバを生贄に捧げた。それでもバアルを慕う気持ちは押し止められず、モトの所へ向かいモトを捕らえると、剣で斬り裂き火で焼き、臼で挽いた後に野原に振りまいた。

彼女は生贄としてモトを捧げることで、大地に豊穣(バアル)をもたらした、豊穣の女神」


記憶より怖い!!!

ちなみにアナト女神は、バアルが海神ヤムを倒した祝宴の宴で、突然殺戮の発作に襲われ、人類を滅亡寸前まで追いやったそうです。


なんで!!他にも発作的に発作的に殺戮を始めることがありますが、終わると掃除して化粧して、普通になります……。ヤバすぎる人(神か)だ。

頑張れバアル閣下。



では最後に、主神エルから娘アナトへの言葉を載せておきます。

「我が娘よ!お前が激しい女で、(女神たちは)自制心がない事を知っている」


公認の怖い女でした。

バアル閣下と仲睦まじい夫婦として、ともに活動することが多いそうですが、仲良くするしかないよねえええ!!

多分こんなかんじ!

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