第36話 トイフェル隊

 走り来る者は目で確認出来る所まで来て止まった。爬虫類の様な顔と肌、だが2本足で立っていて人間よりも大きい。ざっと50体位だろうか。

 一際大きな爬虫類が皆を押しのけ前に進んで来た。


「ほぉー、何かと思えば人間どもじゃないか!弱い人間がやっと囲いから出て来たか!」


 そう言って笑う顔はおぞましい。


「トイフェル様!暇つぶしに叩き潰してやりましょう!」


「よし行け!」


「アヴァ行くぞ!」


 激しくぶつかり合い剣の音が鳴り響く。爬虫類は切るとブルーの血を流す。しかし切っても倒してもまた新たな爬虫類が生まれた。50体と言えどもキリがない。


「ハリー!トイフェルというやつをハリー隊でやりましょう!」


 エマが弓を放ちながらそう言った。

 その言葉でハリーはアヴァに頷いた。アヴァはトイフェル目掛け走り盾でついた。その後にハリーとノアが切りつけ、エマが胸に目掛けて矢を放った。

 トイフェルは胸を押さえ跪く。


「…うぅ…たかが人間ごときに…殺られるとは…」


 その言葉を聞いてハリーが首に目掛けて斬りつけた。


「…デモニオ様……に…栄光…あれ……」


 トイフェルを倒すともう爬虫類は増えなかった。残りのザコは皆が倒していた。


「負傷者はいるか!」


 ハリーが叫ぶも誰1人いなかった。さすが鍛え抜かれたコントラタック隊員だ。

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