第17話 最後の見学
「今日は明日からに備え1人で迷子になりませんように、建物などご覧いただきます」
アンドレアがそう言い城外をくまなく歩いた。
「あの大きな建物はなあに?」
「各地から来た戦士達の住居でございます」
「他の所で働いてる人達はあちらの家なの?」
「そうでございます。皆家族で働いておりますので小さな一戸建てとなっております」
「ここで働く人達は子どもも同じ所で働く決まりなの?」
「同じ所とは決まっておりませんが、皆城壁内で働く事になっております」
「城壁内じゃない仕事はあるの?」
「もちろんございます。城壁を1歩出れば街でございまして、そこでは加工工場や鍛冶屋、色んな店がありますよ。そこでは賃金では無く皆自分達で稼いでおります」
「街に行ってみたいわ」
「それはまだ無理で御座います。警備はしておりますが危険な場所も多数ございますので…」
「例えば?」
「泥棒、ひったくりなどおります」
「いつになれば行けるの?」
「10歳になりましたら同行者と共に行けますでしょう」
「なんだ…まだまだね」
「まだ小さいですからね」
「明日からは城壁内では1人で行けるのね」
「そうですが…大丈夫でしょうか。心配でございます」
「私は大丈夫よ!明日が楽しみだわ。友達も出来たからね!」
タマ子王女はそう言うと目を輝かせた。
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