第2話 ティータイム エディとライアン
それから、1か月たった。
シャイニングレイにも新しいメンバーが入った。
ジャンの代わりに『ライアン・ジャスティス』が加入した。
鼻筋が通り、切れ長のまなざし。唇も薄めで細面、肌は白く透き通るクールな美貌、プラチナブロンドの肩より上のサラサラストレートのライアンは、300人のオーディションから選ばれた金の卵。
その美貌に、やられたのがエディ・ルクシア。
こげ茶の髪で、筋肉質。唇は厚めの肉感的な感じで、面長だけどえらが貼っている、褐色の肌のエディは、ライアンに一目ぼれし、まもなく告白した。
ライアンも、エディのことを好きで、それを受け入れた。
どうしてそうなったかという話は、今は置いといて
今では2人は、メンバーも認める熱々のカップルである。
今日は、セカンドアルバムの曲作りの日。
ライアンが、ラブソングを作ろうと提案した。
彼は、ありとあらゆる楽器が弾ける、そして作詞作曲の才もある。
当然ピアノも弾ける。
彼は美しい旋律を奏で始めた。
それに聞き入るメンバーたち。
弾き終わった後、彼はすかさず言った。
「こんな感じでどうかな・・・。」
すると、クリスが、今まで持っていたハーレクインロマンスを席において、ライアンの元に歩いて行った。
「ライアン。此処はこうしたほうがいいんじゃないかな・・・。」
クリスが、ライアンに覆いかぶさるように、旋律を奏でる。
すると
「クリス!」
エディが怒った様に言って、つかつかと歩いてくる。
クリスはきょとんとして
「何だエディ?何か意見があるのか?」
と、優しく聞いた。
「近すぎだ!!」
「はあ?」
「俺のライアンに近すぎだって言ってるんだよっ!!」
すると、ライアンが、ぶちっと切れた。
「俺のってなんだよ!大体俺は仕事しているんだよ!仕事中だろ今は!」
「仕事がなんだってんだ!俺はお前のことを愛しているんだぞ。なんでクリスにくっつくんだ!?」
「何言ってんだよ。クリスは只、曲を直してくれただけだろ?」
「それが許せないっ!1メートル以上ライアンに近づくな!クリス!」
「はいはい。分かりました。じゃあ、エディがやってくれるんだね・・・。」
呆れたように離れるクリス。
すかさずジェイニーが言う。
「エディ!仕事にならないから、お前はドラムの練習でもしてろっ!!」
すると、ライアンも
「そうだよエディ。今曲作りしているんだから、邪魔しないでよ!」
その言葉にエディの怒りは頂点に達した。
「何だよライアン。俺じゃなくてジェイニーの味方をするのかよ。」
「どっちの味方ってわけじゃないだろ?曲作っているんだよ。空気読めよっ!!」
喧々諤々いよいよ、二人の痴話げんかが発展していく。
ジェイニーがすかさず言った。
「なあ・・・クリス・・・ライアン入れてよかったのか?」
「いや。仕事してくれればいいんじゃない?」
と言って、クリスはハーレクインの続きを読む。
「はあ・・・」と、ため息をつくジェイニーだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます