鬼殺し#5

伊吹美琴は1日中、考えて、考えて、考えた結果、写真の女の人はやっぱり見覚えがなく、1日無駄に過ごしてしまったと考えながら下駄箱に向かう。

伊吹美琴「あ、忘れ物をした」

写真の事ばかり考えていたものだから、うっかり忘れ物をしてしまう、美琴。

自分の教室まで辿り着き、開ける。

伊吹美琴「あれ?まだ残ってたんだ」

クラスメイト「ごめんなさい、今帰りますから」

伊吹美琴が最後の戸締りをして下駄箱に向かったのになんで、クラスメイトがいるのは不思議に思った。

少しだけ、ほんのちょっとだけ。

伊吹美琴「私も忘れ物をしたから来たの」

クラスメイト「美琴さん、ちょっといいかしら?」

伊吹美琴「なあに?」

クラスメイト「アナタのイノチモラッテモイイカシラ」

クラスメイトの姿が徐々に、顔が鬼の仮面のように、体つきも鬼のように変わっていった。

伊吹美琴「貴女、鬼だったの、まあいいわ」

ポケットから鈴を取り出して、それを左右に振る。

シャラン、シャランと音が鳴る。

体中炎に包まれる。学生服だった服も徐々に青と白の羽織に変わり、左手には長刀が出現した。

伊吹美琴「写真の事で私の所に来たんでしょう?やっぱり、来ると思ってた。貴女のことを殺しはしない封印するだけ」

刀で1発斬りつける、2発、3発と連続して。

普通の刀では鬼にあまり効き目がない、だから伊吹美琴は腰にぶら下がっている、お札を取り出した。

伊吹美琴「貴女程度の鬼なら1枚ぐらいで充分でしょ」

1枚手に取った、お札を口につけて音を鳴らす。

お札には封印した鬼の力が眠っている。

それぞれの鬼に違う特性があり、自分自身を強化してくれる。

基本的に鬼を倒す際は、封印して能力をもらうのが一般的である。

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