籠城作戦
雨宮r
籠城作戦
今俺は籠城作戦中だ。指揮官は俺で籠城することを決めたのも俺だ。もちろん反対意見はあったし補給物資の目処が立っていないのも事実だった。援軍のあてがあったわけではない。が、俺は作戦を実行した。作戦名は「HKKMR」。現在降伏する予定はない。目的を達成するまでは決して降伏するわけにはいかないのだ。
幸いか、補給物資は毎日届けられている。だが時折罠であることがありその時我が部隊は甚大な被害を受けることになる。ときには指揮官である俺が戦線から外れる必要があるほど被害を受けることがあり肝を冷やす。その間に侵入でもされれば首を取られてしまうかもしれない。恐ろしい。あれ以来罠には注意をしている。
週に一度偵察兵を出す。これを出し損ねると外の情報が得られず強襲を受けることもある。そうなってはひとたまりもない。なので週に一度不定期に偵察部隊を出すのだ。
もちろん指揮官が出てしまっては指揮系統に乱れが生じる可能性があるため基本的には部下に行かせる。しかし、部下をこき使ってばかりいると信用を失う結果になりかねない。そのため月に一度は必ず私が偵察に出ることになっている。もちろん変装はする。バレてしまえば命はない。この間も命からがら逃げ帰ってきた。
また、偵察に出る際は猛獣に気をつけなければならない。奴らは凶暴だ。俺たちを見かけると飛びかかってくる。我が兵たちも何人も再起不能にされている。決して近づいてはならない。金色の毛をはやした全身と四肢を使ってかける姿が特徴的だ。見つかると確実に兵に被害が出る。偵察の際なるべく出会いたくない怪物だ。世界にはあの怪物を飼いならす猛者がいるらしい。恐ろしいものだ。
補給物資はジャングルからとってくることもある。そちらの方が罠が少なく安全なのだ。
直接対決は必ず避けるべきだ。かなり危険である。間違っても勝てると思ってはいけない。それは恐ろしい考えである。
「タケシ、今日は出てこないの?」
また攻めてきた。恐ろしい敵が。そう、俺は作戦名『
籠城作戦 雨宮r @amemiyar
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