第3話 中学校

中学校の入学式私は無事間に合うように出席することができた。


だけど安堵することができなかった。1番の親友だった友達は別の学校に行ってしまったしその他の仲の良い子と同じクラスには慣れたもののどこかよそよそしかった。


多分変わり果てた姿に何て声をかけたら良いのか分からなかったのだと思う。

いつの間にか周りが苗字呼びをしてくる事が悲しかった。


私は何とかこのクラスに溶け込もうと自分なりに頑張ったつもりだった。

声だって掛けたし友達になりたいって言ったりもしたけどなんだか周りは避けていった。


仲の良かった友人も私が何度も入退院を繰り返すうちに余り話しをしてくれなくなった。私にはその時いじめられていた女の子しか話し相手がいなかった。


目立たないように無難に過ごすつもりだった。だけどそれも叶わなかった。初めての難病に向き合い方が分からず良いとされるものは全部試した。だから皆んなと違って私はお弁当持参だったし、運動もかたれなかった。


性格も暗かったしハブられて当然だった。そのくせに正義感ばかりが強くて、周りからすれば気に食わない存在だったのかもしれない。

だからそんな私がいじめっ子に楯突いたから、余計に居場所をなくしたんだと思う。


友達とは思ってなかったけど、いじめられてる子と話してると決して悪いことをした訳じゃなかったから趣味を馬鹿にするのは良くないと間に入っただけなのに。



それからの毎日は地獄だった。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る