第2話 結婚って何?

結婚って何?


 社会学教授、窓際 ケイ、三十代男性。

 ケイの助手、見方 カオル、二十代ぴちぴちの乙女?…女性


 カオル

「ちょっと! 乙女?って何よ! 作者! 乙女でしょうが! 何処が悪いのよ!」


ケイ

「いや…もう、24を越えるんだから、乙女ってないと思うよ」


 カオリ

「てへ?」

 ハンマーで、ケイの頭を叩き気絶

「私は乙女、私は乙女、私は乙女」


「て! 変な洗脳しないでください!」

 ケイは飛び起きた。


 カオリ

「良いじゃあないですか! 女の子は永遠に乙女なんですから…」


 ケイは頭を振り

「人間ってのは成熟してこそ、意味があると思うんだけどねぇ…」


 カオリは

「だって、若くないと結婚できないんですもん!」


 ケイは肯き

「だから、若いって事をアピールしているんだね」


 カオリは渋い顔で

「だって、若い子ばかり、先に結婚するじゃないですか! 30を過ぎればおばさん扱いですよ! ヒドい」


 ケイは頭を振り

「結婚ってのは、その時代時代の違いがあるから、今はそうかもしれませんが…。数年後には全く違っているかもしれませんよ」


 カオリが顔を輝かせ

「もしかして、私が金持ちと結婚できる時代が来るんですか!」


 ケイは顔を引き攣らせて

「それは…どうか…分かりませんけど…。まあ、とにかく、結婚という人類が続けてきた男女の結び付きは、時代と共に変化するのは世の常ですね」


 カオリは青ざめた顔で

「じゃあ、抱き枕のキャラと結婚する男性が…増加するんですか!」


 ケイは

「いや! そういう一部の特殊な性癖の話じゃないの! 結婚する意味合いが時代によって違うという事なんです!」


 カオリは首を傾げて

「だって、結婚できる人なんて、恋人を作れるリアルが充実している人達だけしょう!昔も今も変わりませんって」


 ケイはハッキリと

「いいえ! 違います! 少なくとも恋愛によって結婚に至った歴史は、ホン近年からで、今までの結婚は、家同士の親達や、属している集団の取り決めによって、結ばれていました!」


 カオリ

「えええええええ! 見ず知らずの男とセ○クスするなんて、信じられない!」


 ケイは

「いや、見ず知らずとは…言えないけど、とにかく、結婚は当人同士の意思によって成され始めたのは、本当に半世紀くらい前からなんだよ」


 カオリは青ざめ

「じゃあ、恋愛で結婚しないなんて…後々に離婚するに決まっているじゃあないですか!」


 ケイは複雑な顔で

「カオリくん、君の理論で言うなら、昔の人達は全て離婚している事になるんだよ」


 カオリ

「あ、そうですね…確かに…」

 

 ケイ

「確かに昔は離婚が無かったとは言えない。文献や残っている資料からも離婚はあった。でも…今より低かったのは間違いないけど…」


 カオリ

「じゃあ、女の人は、離婚できないように何か秘密を握られて…DVを…」


 ケイ

「だからこそ、結婚と社会学が結び付くのだよ」


 カオリ

「ええ…社会と家族って違うじゃあないですか!」


 ケイ

「いいや、これが密接に繋がっているんだよ。じゃあ、どうして、家族や結婚して男女が結ばれる事があると思う?」


 カオリ

「んんん…男がセ○クスしたいだけ」


 ケイ

「いや、それも間違いではないけど、それだけじゃあないだろう」


 カオリ

「だって、大学の男共なんて、どうやったら、女性とセ○クス出来るかした考えていませんよ」


 ケイは額を抱えて

「いや、真面目な勉強したいっていう男性もいるから。とにかく、どうして…人は結婚して家族を持つのか? その理由は、生存の為です」


 カオリ

「ええ…家族の為に生きるんじゃなくて、生きる為に家族を持つんですか?」


 ケイが

「カオリ君が、言っている事も事実なんだよ。家族の為に生きている=生きる為に家族を持つ、それは同意義なんだよ」


 カオリが

「じゃあ、独身は皆死ねって事ですか!」


 ケイが呆れ気味に

「いや、死ななくてもいいけど、とにかく…家族を持つ事で生存確率が上がるって事でもあるんだよ」


 続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る