第3話 高2 新学期と友香の誕生日

 新学期が始まった。マホとミカリンは別のクラスになったが、弓道部のマドカとけんちゃんと同じクラスになった。

 部長は三年の結弦先輩、二年生の仲間は私、けんちゃん、甲斐君、ミカリン、マドカ、エミ、トモだ。

 一年生は、何人入部するかなあ。いよいよ私も友香先輩だ。


 啓くんから誕生日プレゼントをもらった。包み紙を開けてみると、オレンジジュースの缶。それも開けると、中からガラスの四角い入れ物に入った、オードトワレが出てきた。爽やかなオレンジの香り。私のイメージかな、それとも、啓くんの好きな香りかな。どっちだろう。

 嬉しくてつけすぎたのか、優斗に『姉ちゃん、なんか臭いんだけど。』と言われた。適量が難しい。


啓くんからのライン

『プレゼント、使ってみた?』

『私のために選んでくれて、とっても嬉しいです♡』

『本当は、グレープフルーツの香りがよかったんだけど。』

『なんで?』

『グレープフルーツの香りって、食欲を抑えてくれるらしいよ。』

『啓くんのこと、ちょっと嫌いになったかも。』

『なんで?』

『まず、自分でよく考えてみて。』

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