100万円のボンベを背に潜る。

海の底に散らばるウニを探しに、今日も潜る。

ウニは私たちにとっての誇りだ。


食べればおいしいが、それ以上にウニ採りには名誉があるからだ。

生きるためならば、魚を採れば良い。

釣るなり、銛で突くなりして食べれば、飢えることはない。


ウニを取るために、私たちは海に潜るのだ。

荒い海流に流されながら、私たちはウニを目指す。

人によっては、ウニを採るために死んだって良いものも現れる。

時には、心が荒れたものが、人のウニを狙って略奪したりもする。


忘れてはならない。

私たちがウニを採るのは、経験の荒波に揉まれ、乗り越えた先にあるからなのだ。


ウニを採るには心の余裕が必要だ。

ウニを採れなくてもいいなんていう、甘っちょろい覚悟ならば、海に出るべきではない。

ウニを採る覚悟無きものが、ウニを捕らえようとしても上手くいかないからだ。


海に潜るときは、悩みを打ち明けてから入るのが礼儀だ。

不安を抱えれば海に沈み、悩みなき頭は浮きになる。

だからこそ、人を疑わず、心の余裕を持てる者だけが友であり、ウニを採れるものは幸せをも掴む。


人は毎日ウニを採りに行く。

不安を抱えて海に潜り、中には帰らぬ者もいる。


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