そんなこと、ガキのころから知っていた。

学校が楽しみな日と、不安な日があった。

そのころから、気付いていたんだ。



楽しみな日。

いっぱい勉強した後迎えるテストの日。

やるだけはやった。

寝不足の通学路はやたら草の色が映えて見えた。

まるで死地に赴く勇者のような精神を携えていた。


不安な日。

ケンカをしたクラスメイトと会う日。

遭遇すること自体が怖くて、びくびくしていた。

まるで目が合っただけで幽霊が出たみたいで。

振り回される命のもろさがにじみ出ていた。



命をコントロールすること。

それに向けて準備をすること。

それだけの事だった。


そんなこと、ガキのころから知っていた。

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