気持ち悪さの故郷
人によって美醜の感覚が違って当然だ。
たぶん最も遠いところにある美しさと、いつも後ろにある醜さ。
後ろを見れば吐き気を催すほどの醜さを影のように引き連れて、私たちは歩いている。
影を見せまいと、取るコミュニケーションは何ともみっともなくて、いっそのこと一人でいればいいと思ってしまう。
美しい人は、自分の影から目を背けない。
他人の影を見ることなく、自分の影を恥じることもない。
影を恥じぬことは、影に向き合う人だ。
自分よりも汚いものを探す癖をやめよう。
最も醜いのは目を背けることなのだから。
美しくなることは意外と簡単なのかもしれない。
影のリバーシブルになればいいだけなのだから。
もし、遅刻をするならば、予定通りにがむしゃらに動いてみるといい。
もし、先送りにしてしまうのならば、むしろ今すぐやってしまえ。
もし、眠たくて寝てしまうのならば、倒れるくらいに疲れ切ってから寝よう。
影を反転させたような生き方が出来たのならば、それはもはやあなたではない。
裏を返せば、人は麗人だ。欠点だらけの人は、より美しく生まれ変わる。
芋虫が蝶になるように、一瞬で。
自分の影を隠す気持ち悪さを、せめて他者にぶつけないように。
影との戦いに集中していればいい。
他人の影に執着してられるほど、みんな暇にはならないだろうから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます