ブラックライト
七人の私の中であなたが一番好きなのは、一番汚い私だから。
きっと最低の私と、あなたの中の最高のあなただから気持ちが良いんだね。
大丈夫だよ、みんなやってることだから。
太陽は二つあって、私たちはそのちょうど真ん中で自分を探すの。
太陽に近づけばみんな私の影に隠れて嫌がるもんだから、陰口の手を伸ばして引きずり下ろすんだ。
穴に落ちて私が見上げれば、みんな太陽になって私に救いの手を伸ばす。
人間は、可哀想な人間にとっての光になる。
真っ黒な光に照らされて育った雑草は、処世術としての愚痴や妬みを光合成のように行うでしょう。
それは、責めてはいけないことだよね。
黒い雑草を育て上げた一群の竹藪は、本当の太陽に殺されないように身を固める。
あなたは誰ですか。
一番可哀想なあなたはあなたなんですか。
体育館裏に群生するドクダミは、本当に太陽が嫌いなのかな。
呼吸をするように不満を吐かなくても、根を張って必死に生きるあなたを愛する人はいるでしょう。
背を伸ばして眩しさに目を向けた時、ちらと映る横顔が見えたんだ。
あの人と一緒に太陽を目指したい。
バイバイ私の黒い太陽。
黒い光から生まれた七つの影の中心で。
八つ目の私が暖かい光を受けて発芽する。
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