灰色ヒマワリの茎は長い
賢さは明確の類義語だ。
例え間違えでも確固たる自信で先導すれば、愚者の群れに賢人が釣られるかもしれない。
人が人の賢さを見るには固有名詞の多さに注目するといい。
あそこ、あれ、ヤバい、
ぼんやりとした言葉を使えば使うほど質量が抜けるように、空っぽの言葉が宙に舞う。
その名を知るものには質量が宿る。
国道2号線と呼ぶか、あそこのコンビニを右に曲がって出てくる道と言うかではあまりにも差があるように感じる。
あいつヤバいよね。
風に乗って聞こえてきたその言葉は愚者のヤマビコ。
そんなものに耳を澄まして、心を汚すことは血の出ないリストカットのようで。
私の事ではないと安心する自分も。
私の事ではないのかと憤慨する自分も。
まとめて嵐が拐ってしまえばいい。
名もない風が踊ることを、羊角風と呼ぶように、ささくれ立つ心のざわつきに名をつけるとしたら。
それは形なく、質量の無い、そして誠意の欠片もない陰口に怯える屠所の歩みなのだろう。
傷つきたいなら、なにもせずに、幸福を祈ればいい。
悪意の無い風に打たれて全てを恨むだろうから。
幻想でも良いから幸せになりたいなら、学び、与えて、動くといい。
冷たく、慈悲の無い低気圧の風が、私に付いた寄生虫を殺すだろうから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます