闘髪日記

5. 髪の毛伸ばすは修行のごとく

　くせ毛が多いならくせが出るところをカットしてショートヘアにすればいいじゃないかと思う方もいるかもしれませんが。

　甘い。甘すぎる。

　そんなのくせ毛検定3級の導入問題レベルでありがちな間違いすぎてくせ毛持ち読者諸君は鼻で笑っていることでしょう。もちろんそんな検定試験はありません。

　人にもよるかもしれませんが、根元にくせ毛がある人の場合、髪の毛を短くすることはかえってくせを目立たせてしまいます。

　なにせやつらは根強いのです。重力に逆らうことなど朝飯前。髪の毛が短くなり、自重や表面の毛の重みがなくなった途端、今がチャンスとばかりに立ち上がります。くるくると。

　というわけでくせ毛持ちは髪の毛を長くして、重みをつけて、くせのある部分は表面の毛で隠すのがよくある対策法。

　何より、ストパーかけるのにショートヘアだとコスパが悪すぎるので長くしてからかけた方が断然もちがいいしお得です。

　ただ……一つ忘れてはいけないことがあります。

　髪の短い状態から伸ばすときの最大の試練。

　それは「肩」です。

　ちょうど肩に髪先がつくくらいの長さがとにかく辛い。毛先は跳ねまわり、おかげで髪の毛が広がっているように見えて、結んで誤魔化そうにも長さが微妙に足りない。

　思わずこの時期だけはウィッグをつけたくなるほど、苦痛の期間です。

　結局耐えられなくなって切ってしまったことが一体何度あることでしょう……「肩」はなかなか超えられない壁なのです。

　そしてなんとか試練を乗り越えて髪が伸びてきたところで、今度は毛の傷みとの戦いが始まります。

　ストパーや縮毛矯正は見た目はまっすぐ綺麗になりますが、髪にはかなり負担がかかるので傷みやすいのです。私はそのうえカラーも入れてるのでなおのこと傷みがひどい。ふと視界に入る毛先が枝毛、千切れ毛のオンパレードだった日には……もう伸ばすことに嫌気がさしてしまう。

　そんなこんなで、どちらかといえばショートヘア時代が長い私です。

　でも童顔なのでショートだとどうしても子どもっぽくなってしまって……年相応に見えて、かつくせ毛が目立たないショートヘアスタイルって無いですかね？

　理想のヘアスタイルの探求は、今なお続く……。