2023年開催のWBCの展望(1)

今年はWBC開催年で、代表選手が軒並み選抜された様です。今年はプール別の準決勝を東京ドームに観に行く予定です。(必ずとも日本戦ではないですが)

今年の目玉は何といってもMLBの大谷選手とダルビッシュ選手でしょう。特に大谷選手はMLBにて二刀流での出場によって立派な成績を残しています。その他のNPBの選手の顔ぶれを見ても、なかなかの顔ぶれであることは間違いありません。

当然ですが、野球は<チームスポーツ>であり、<個人戦>ではありません。チームが勝利することで順位を上げていくという事ですが、その観点からすると少々不安材料があると私は考えています。

それは「当然活躍するであろう選手がブレーキに陥る(打者に限る)」事です。思い起こすと第二回大会にて、あのイチロー選手でさえ快音が聞かれなかった故に大変苦戦しました。しかし、決勝の対韓国戦で放った勝ち越しのセンター前ヒットにより、優勝を導びいたという伝説があります。(ちなみにイチロー選手はこの大会でライトのファールフライを落球しています)

今回で言うと、大いに活躍が期待される選手は大谷選手になるでしょう。仮に大谷選手がブレーキに陥った場合、チームとしてどうなるでしょうか?

個人的には第二回大会よりも厳しいチーム事情になると考えます。イチロー選手は既に「レジェンド」的な存在で、求心力があります。なので、ブレーキに陥ったイチロー選手の心情を汲んだ若手選手は、イチロー選手のストッキングを上げる姿を真似したそうです。そう思うと、逆にイチロー選手のブレーキがチームの求心力、一致団結の気概が出たのかもしれません。

方や大谷選手はどうでしょうか。イチロー選手との共通点は「個人的な成績には目を見張るがチームの成績はそれほど上がっていない」という事になります。イチロー選手のケースはキャリアによって積み重ねた功績ですので「裏付け」があります。大谷選手は2,3年間の成績でしかありません。なので「今のところ」大きな偉業を達成しているという点では「旬」なのでしょうが、成績の「裏付け」という点ではどうだろう?という疑問を感じます。ちなみにNPBで、個人タイトルを取った選手がいるチームは意外と日本一にはなっていません。

また、年齢の違いもあると思います。大谷選手はまだ若く、日本代表の猛者たちがイチロー選手のエピソードのように「ブレーキに陥っている選手の気持ちを汲む」行動に出るとは考えにくいです。また、選手も人間である以上、嫉妬の念を持っている選手も中にはいるかもしれません。

しかしながら国際大会である以上、MLB出身の諸外国プレーヤーの情報等は現地でプレーをした選手しか知りえない事もあるはずなので、そこが強みになるでしょう。

個人的には日本代表が世界一になって欲しいのは当たり前です。チーム内で情報を共有し、チームの和を大切にして、チーム内での自分の<仕事>をする事に徹する、相手を見くびらないという、ごく普通の事が世界一への近道なのではないかと考えます。ちなみに、私は阪神の中野選手の小技とオリックスの剛腕宇田川投手の活躍に期待しています。がんばれ、侍JAPAN!

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