社会生活にも役立つ野球に於いての心理の切り替え方

 先日のクライマックスシリーズ(以下CS)ファーストステージ第3戦、横浜DeNAベイスターズ対阪神タイガースの試合を観ていました。結果は2対3で阪神タイガースが勝利し、ファイナルステージへと駒を進めました。

 9回裏に1死満塁の一打さよならのピンチを迎えた阪神の湯浅投手が踏ん張って勝利に導いた結果になりました。ここで投手の立場だと「ピンチ時にどう気持ちを切り替えるか?」ということが最重要課題になります。まさに絶対絶命の場面。満塁になった時点でベンチから矢野監督が出てマウンドの湯浅投手に声をかけたそうで、お立ち台で湯浅投手は「楽しんでいけ」と言われたと語っていました。

 少し時系列を戻すと、この状況は横浜の牧選手のヒットから始まっていますが、ランナー無死1塁であるにも関わらず、物凄くプレッシャーがのしかかります。

 さて、なぜ「物凄いプレシャーがかかる」のか?たかが無死1塁の場面。長打を打たれない限り1点は入りません。通常回ではよくある場面です。だけどそうならない。

 重要なのは「何だ、たかがランナー一塁じゃないか。ランナーは3人まで出せる。要は点を取られなければいいんだ」というある種の「ピンチを自分に都合のいいように考え、解釈する」という事です。「自己暗示でピンチだと考えている」から極度にプレッシャーがかかる、と言うより「自らプレッシャーをかけている」のです。フィールドプレーヤーにとっては実際は大変難しい事とは思いますが、そう考えると気が楽になります。そういう意味合いで矢野監督はマウンド上で上記の言葉をかけたのではないか、と私は勝手に解釈しました。それは野手でも同じことが言えます。

 「根性論は古い」とよく言われますが、こういった緊迫した重要な場面ではむしろ「技術云々ではなく勝ちたいかどうか」という事しか残りません。諦めたらその時点で終わり。だから根性論は必要と私は考えます。技術はあるが、メンタルがへなちょこな名選手なんて聞いたことがありません。

 社会生活においてもこの「心の切り替え」が有効であるのでは?と思っています。

仕事上でのミスや過剰な?叱咤激励などよくある話です。まぁまぁ凹みますね?わたしもよく怒られるタイプですので、日常茶飯事です。そういった場面で「ミスは付き物人間だもの」とか「自分に興味が無ければ怒られることも無い」と思うようにしていますが、そこまでに至るには結構時間が必要。流石にその直後は愚痴ったりもします。ですが、そんなところで引き下がるわけには行かない。ネガティブに考えている暇などない。「いつか結果を出して見返してやる!」という野球にも通じる「攻めの気持ち」が大事だと思います。逃げたらそこで負けです。そうならない様に事にあたりたいものですね。

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