第42話 めだか
吾輩はネコである。
名前はちび太。
お仕事にいったご主人様を見送ると、吾輩は恒例のお部屋パトロールを始めた。
ぐるっと見回るその途中に、ここ数日は水槽があった。
ご主人様の「いもうと」が持ってきたメダカの水槽だ。
じっと横から覗きこんで、今日も異常がないことを確認する。
当初は吾輩が覗きこむと脱兎のごとく水草に隠れていたメダカたちも、今では吾輩とガラス越しににらめっこする仲であった。
ちなみにご主人様は、吾輩がメダカを獲らないようにと机の上に水槽を置いていた。
しかしながら猫的な感覚で言わせてもらうと、ここまで小さい魚を苦手な水の中に入ってまで獲ろうとは思いはしないのである。
だいぶ猫力(ねこぢから)が上がってきたご主人様ではあるけれど、まだまだ猫の気持ちを分かるには精進が足りぬことよ。
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